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2024年12月 4日 (水)

12月1日・日曜の競馬その他

 惰眠を貪っている間に隣国では大変なことが起きていた。国民が権力者を監視し、濫用を止めることがいかに民主主義において大事か。韓国は正常かつ迅速にストッパーが作用し、大統領と軍部を除き、国民と政治家が一枚岩となれて暴走を止めた。日本の行政府が万が一暴走した場合に、果たしてこのように迅速に、平和を守れるための動きができるだろうか?暗澹たる思いにかられる朝であった。

 それよりは規模は小さいが、前日には多くの国民の意に反して国民健康保険証の新規発行が停止された。サントリーの会長がマイナ保険証の義務化について政府に「納期を守れ」と口を滑らせたことで、企業との癒着の「賜物」であることがバレたわけだが、選択制にすればいいだけのことをなぜ頑なに拒むのか。
諸外国がほとんどやめてしまった、あるいは紐づけ一体化をやめ、完全選択制としたIDカードなのに、それらの事実をめったに報じないし、強制への疑問も呈さない報道と、追及しない野党の主流どころは全く機能していない。この件だけでなく、進まぬ被災地復興、知事選問題、万事の物価高、年金問題、ガソリン税、103万円の壁問題、原発増設、夫婦別姓選択制などなど、マグマのようにふつふつと溜まっていたものが、ここ1,2年で一斉にパンドラの箱が開いたかのように表面へ飛び出してきた。来年の年末はどうなっているのだろうか。

 話を戻して、師走入った1日・日曜の競馬は、パークウインズの東京競馬場。ほど良い人の入りで気分は落ち着くし、以前のパークウインズ時よりも、年末だからか?営業している店舗が多いように思えた(あくまで私の感覚ですが)。指定を買わなくても座りたいときにどこでも座れるし、場所を移しながら11時頃から最終まで楽しむ。

 馬券は、2つの勝負レースのうちクロフネカップこそ成功したが、南総Sではフィオライアが惜しくも止まってしまった。またどうやっても負けないだろうと思っていた京都のメイン、ギャラクシーSのテイエムリステットがあえなく撃沈。アルファマムの追い込みがハマった。騎乗した北村友一騎手のここ2週の冴えはなんということか。大怪我で長く雌伏を余儀なくされていたが、それをまとめて取り返そうという勢いだ。重賞騎乗機会3連勝、今年下半期だけで5勝。上半期がファルコンSだけだったので、本当に目覚ましい。

 そしてチャンピオンズC。ツイッターで散々騒いだのでここでは細かく繰り返さないが、去年と同じワンツースリーで、平地GⅠではグレード制導入後初とのこと。人により見方は異なるとは思うが、個人的にはラップと前の馬の位置取り、早めに強い馬が負かしにきたことなどを合わせると、去年の逃げ切りよりはキツイ展開での勝利だったと思う。ラストランを飾っての引退式。種牡馬としてもかなり活躍できそうだ。
 
今週末のメディア関連の予定。
◆ラジオ日本、私の師走中山の担当は、土曜午後14時半頃から最終となります。
◆競馬予想TV、今週末は出番があります。
◆YouTubeチャンネルは、次回は有馬記念週となります。おそらく12月15日の夜にアップされると思います。

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2024年12月 3日 (火)

11月30日・土曜の競馬

 先週末は土日で月を跨いだ。あくまで数字だけの話とはいえ、たった1日の違いであっても、11月と12月とでは心に及ぼす影響力に差がある。競馬においてもだ。
 30日、土曜は正午過ぎまでほぼ無風で暖かい日差しに満ちていた中山競馬場だったが、そのあとは風が次第に強くなった。直線は追い風。スタンドではコートがないと厳しい。
 11時前に到着して「うなとと」のシングルサイズの丼。ダブルだと鰻が2枚ではなく3枚になるのだが、この年齢と時間帯ではちょっとヘビー。量が少なくてもシングルで抑えて、足らない分は三幸のからみ餅で。時間はあったのだけど、このあと仕事なのでアルコールは我慢した(当たり前?)。サワー系なら夏場はまだいいけど、この季節は寒いし。

 京都2Rでは1,2,3着が母の父ゴールドアリュール。先週は距離問わず、母父ゴールドアリュールの好走が目立っていた。また京都5Rではリバティアイランドの半妹マディソンガールが勝利。
 中山の芝は例年より少し速め。ダートはほぼ去年の師走開催の良馬場と同じ時計の出方。6Rまで下で見てから控室へ上がる。
9Rの葉牡丹賞は、少頭数ではあったが直線の攻防にかなり見応えがあり、3頭が最後まで競ったこともあってレコード。上位3頭の今後が楽しみ。
 
 ラジオ日本の担当は10Rから。まずは無難に本線的中、しかし11RのステイヤーズSは、最後の3角までは本命ミクソロジーが絶好の位置にいたもののその後失速してしまった。2着シルブロンはとても買えない。あとでラップを見てみると、前が付いて進んだために、アイアンバローズがペースアップしても降り切れず、ゴールから逆算の7Fがずっと速いという究極持続力勝負になっており、これでは前に居た馬はひとたまりもない。だから2,3番手を立ち回って勝ち切ったシュヴァリエローズのスタミナは相当のレベルだとみる。ディープ産駒だから京都対応のスピードもあるわけで、来春天皇賞でもやれるレベルにあるのではないか。
 最終レースはこれまた2着のマキアージュに手が出ず。なお中山の照明施設が改善したことで、3場の中で最も日没が早い中山が最後の発走になっていたのだけど、スタンドに居ると照明がかなり目にきつかった。感じ方に個人差はあるのだろうし、見る位置(高いところが地上かなど)にもよるのだろうけど、少なくとも私にとって、放送席からの最終レース観戦は見づらかった。

 JRA70周年ラストの年末開催は、毎土曜にもWIN5が発売される。年に1,2回買うかどうかなのだが、この日は何となく行けそうな気がして買っていた。全レース2頭ずつの32点。ウイン5はこの程度の金額で済ませる馬券という持論。
それでも運良く3つまで通過、その中には6番人気のベガリスもあったので、少し緊張。チャレンジCは自信があって、人気となりそうなダノンエアズロックが危険とみたので、個人的にこの日の勝負レースでもあった。本命ディープモンスターが2着、対抗ラヴェルが1着で決まったのだけど、このレースのウイン5指名、悩んだ挙句、勝ち切りならエピファニーかと考えて、◎▲の方で買ってしまったのだ・・・。ラヴェルは中2週がどうしても気になってしまった。
ステイヤーズSでの指名は本命のミクソロジーと、勝つか消えるか極端な結果になると思っていたシュヴァリエローズとしたので、鼻差とはいえ通過できており、ラヴェルさえ素直に買っていれば、37万とはいえ数年ぶりのウイン5制覇だったのだが・・・。ただ、買っていた馬をハナ差の競り合いで落としたのならともかく、自分の選択ミスで買ってない馬に勝たれたのだからすべては自己責任なので、悔しいというよりも反省の念が大きい。また、素直な選び方をしていたら、最後のステイヤーズで外していたことになるので、諦めはつく。いずれにしても正着の寄せができていなかったということ。

 土曜のウイン5がいくら売れるか興味を持っていて、スタッフとも土日で割れるのではないか、いや土曜は売れないのではないかなどと言っていたのだけど・・・。結果は土曜がここしばらくのウイン5の売り上げである7億の約半額程度、日曜は微減の6億円台後半だった。だいたいこんな数値で来週以降もいくのだろうか。

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2024年11月29日 (金)

11月24日・日曜の競馬など

 先日の関東圏では、昼が晴れて寒く、深夜は南岸低気圧が通過して急激に気圧が下がって逆に気温は上がり、未明まで暴風雨、そこから朝は急速に晴れていくという、およそ年末とは思えない天候の変化があった。 
 目覚めたら、右耳が塞がっていて「ヤバイ、突発性難聴?」と思ったのだけど、起き上がってしばらくして、血圧というか血流が安定したら回復した。おそらくこの気温気圧の急変で自律神経の働きが悪化したのだと思う。耳の後ろの、頭蓋骨の下から首にかけての筋肉の筋を軽く摘まみながらマッサージすることでさらに改善し、随伴していた耳鳴りも少しマシになった。高齢の著名人の訃報も連日だし、私も身体が自主的に対応してくれるのはあと十数年なのかもしれない・・・。
 ただ、去年の同じ時期と比べると、だいぶ体調が良い。残り1ヶ月、思ったようなペースで何事もできそうなのは幸いだ。
 辛気臭い話はこれくらいで。

 先週日曜。正午前に家を出て、府中市内で昼食を済ませてから東京競馬場入り。土曜ほどの晴天ではなかったが、まずまず秋晴れの範疇だ。場内にはおそらくヨーロッパからの関係者、マスコミも散見。入場券が予約販売でなければ、海外からのツーリストも来ていたのかもしれない。
 土曜は高速時計連発だったダートの時計の出方も、馬場が乾いて落ち着く。芝はスローばかりで馬場が判然としないが、土曜のように内外の有利不利があまりないコンディションではありそうだ。1Rから5Rまでは全て外国人騎手が勝ったが、6Rに坂井騎手が止めた。
 8Rのベゴニア賞は、ディアナザールが直線で幼さを見せる粗削りな走りながら勝ち切ったが、後日に故障判明は残念。
 個人的に、この日最も勝負レースとして指定していたのが10Rのアプローズ賞。本命4番人気シゲルソロソロ勝ち切ってくれた。2着ヴァンドームとはハナ差とはいえ大きな価値。3着争いが微妙だったが、こちらも配当が付く方が3着を取る幸運。
 しかし11RアーモンドアイCは1年7か月ぶりのタッチウッド逃げ切りで沈黙。いくら能力は上といっても、このブランクでは無理と思ってしまった。とにかくこの日の芝はスローに次ぐスローペースだったが、このレースでもうまく蓋をしながら逃げたクリスチャンの手綱が光った。我が本命ショーマンフリートは包まれてしまい何もできず。

 そして12RはジャパンC。レースの細かい諸々は今さら繰り返すまでもない。ドウデュースは本当に武豊と合う馬だ。ハーツクライ産駒なのに、サンデーサイレンス産駒の代表格の名馬たちのような走りのタイプ。パドックは画面通しだったけど、筋肉の盛り上がりと、血管の浮き方が凄い。
あとはドゥレッツァの歩く姿勢の美しさと毛艶。この2頭が他を圧していた。パドック素人の自分は、迷惑になるといけないので当日のデキをツイートすることはほぼ無いのだけど、あまりの良さについ広めてしまった。結果が付いてきたのは偶然。ただ、パドックでは自分には存在感なく見えたシンエンペラーの同着2着には驚いた。確かに矢作先生はデキに自信を漂わせるコメントを出しておられたが・・・。だから私に見る目があったわけではない。
 
 ただ、これもツイートしたように、いくらスローペースでも時計が遅すぎたことには画竜点睛を欠く思いを拭えない。このペースなら、前に居た馬たちが、国際GⅠレベルともあれば押し切っていないといけなかったかもしれないが、レースはそうそう机上の計算通りには進むものではないし、また速さがレベルのすべてを決めるものでもない(ないないづくしで韻を踏んでるみたいだが)。

 何より、帰りの雑踏で若い人たちが至る所でドウデュースの名を口にして、ほんのり高揚している空気が道々に漂っていたのが何よりだ。分かりやすい感動は、人気拡大にはとても大事な要素だ。

 自分の馬券は京阪杯でしくじって減らしてしまったが、土曜の勝ちと日曜ちょい勝ちで心地よくひとり打ち上げ。帰ろうと思ったら別のお客さんから声を掛けられた。予想TVやYouTubeチャンネルをご覧くださっている方だそうで、「チェルヴィニアから行ってしまったが、素直にドウデュースから入ればよかったです」と言っておられた。いや人の言うことは良いところだけ汲み取って、馬券は自分の思いに従うのが一番。
 
今週末のメディア関連の予定。
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2024年11月27日 (水)

11月23日・土曜の競馬

20日は「月刊・競馬の天才」、新年号の連載締め切り。恒例の斜め目線の競馬界「裏」重大ニュース選出。まともな十大ニュースだと暗い知らせが半分を超えていたと思うので、こういうお遊びテーマは助かる。自分で続けているネタだけど。
 木曜朝までの雨が意外と馬場に残り、土曜の東京はダートが稍重スタート、それもかなりの高速馬場となっていた。時間の経過と共に乾いてはいったのだが、1Rはいきなり2歳レコード。2頭のマッチレース状態になったから余計直線の時計が出た。芝にはあまり雨の影響はなく、午後は水準より少し速い程度。毎年ジャパンC前日に組まれて2分26秒台程度の決着になっている、1勝クラスの芝2400mが2分24秒7をマークした。
 
 競馬場に着いたのは10時半すぎ。府中の杜は、最終週に無理やり間に合わせたかのように木々が色づいてくれた。スタンド前からは真白き富士の嶺が眺望できる。これこそが秋の東京なのだが、温暖で富士の積雪が遅れ、紅葉も遅れて、結局この美しさを楽しめたのは最終週のみ。

 そんなブエナビスタを横目に、まずは例によって内馬場へ突撃してラーメンステークスへ。日曜はあまり場内を動きたくないので、自分にとっては最後となる。純麦のチャーシューラーメン。醤油味、麺のほどよい弾力が良い。スープは飲み干したくなるくらいだが、年齢を考えて半分少し飲んで残す。来年もぜひやってほしい企画だ。
 
 この日、なぜか何度も目にしたのはカメラ女子。一眼レフを肩から下げてラーメンを啜る姿は勇ましい。もちろんモカソフト片手の子も見かけた。20年前からは想像もできない光景だ。
 
 ラジオ控室へ向かう途中で、ラジオNIKKEIの山本“踏み切ってジャンプ”直也アナと久しぶりに顔を合わせる。かつてグリーンチャンネルのМCと構成者という関係で長くお世話になった。もちろんそれ以降も何度か会っているけれど、最後に立ち話をしてから2年近くは経っている。同い年なのでお互いに還暦超えを嘆き合い、とにかく無事に・・と。それにしても直也さんは全く太らないし、頭髪のピンチもない(苦笑)。本当に若い。

 ラジオ日本の担当、この日は7Rのレース回顧から。8R展望と結果は印順で無難に1,2,3着まで独占。9RのカトレアSは毎年楽しみなレース。それにしても本命スナッピードレッサの大出遅れはもったいなかった。展望で「初の芝スタートでトモでも滑らせて、大きく出遅れない限りは負けないでしょう」と言っていたのだが、それがまさか現実になってしまうとは。負の預言者としての価値は絶大だ。
 軽口はともかくとして、外を回しても間に合わないと敢えて坂井騎手は内へ入ったが、案の定前が開かずに右往左往。ラスト100しかまともに追えなかったがそれでも4着に押し上げた。あれなら大外ぶん回す手もあったか???まあ負けて強しとはこのこと。 
 富士Sまで見てお台場へ移動。かなり混んでいると思ったら、この日は34000人を超える入場だった。
 フジテレビでは2ヶ月ぶりくらいに小林氏と。相変わらずの医療相談のコンサルタントを務めた(苦笑)。

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2024年11月22日 (金)

ジャパンカップ雑感

 昔はジャパンC前に、東京競馬場で来日馬の一般公開調教があって、早朝から多くのファンがやってきたものだ。コーヒーとサンドイッチが無料提供されたのも懐かしい。来日馬のプロフィールも配布されて、否が応にも国際レースへの期待が高まったものだった。
 今年は復活させればよかったのに・・・。これだけの看板を持った馬が久々に複数来るのだから、まあ飲食物はともかくとして、公開くらいはしてもいいのではと思う。警備や清掃の経費が掛かるのは分かるが、それくらいしてもいい程度の収益は今のところは上がってるんだから。かく言う自分も、開催日以外の平日に使える記者証や入構証が無いので、一般公開してくれないと物理的に見に行くことができない。

 さてジャパンC。1981年、第1回から見ているGⅠだ。ざっと数えたら該当は9つあるようだけど、その中では最も古いか(スプリンターズSや高松宮記念のように途中でGⅠになったレースは、昇格時点からのカウントにした)。
 
その第1回は高校3年生、フジテレビの中継で見た。ゲストに寺山修司、解説にはサンケイスポーツの西島大和さん。その西島さんは、今でも時折記者席でお見掛けする。元気に馬券を買っておられるのを見るだけで、こちらも嬉しくなる思いだ。長く場内FMでご一緒させてもらって、近くをすれ違えば今でも話しかけてくださる。おそらく80代に差し掛かったはず。いつまでもお元気で。

 その中継席では確か「地の利がある日本馬は、ザベリワン以外の馬に負けてはいけないだろう」というトーンだった記憶があるし、それが日本の競馬マスコミ全体のムードだったように思う。登録段階では錚々たる名馬が名を連ねていたけれど、次々と回避して、とにかくB級レースをたくさん勝っているザベリワンが目立つくらい、それ以外はカナダ、アメリカの二流所にインド馬。しかし終わってみれば・・・・・北米のメアジードーツ、カナダのフロストキング、そして唯一の看板馬ザベリワンと上位を独占され、しかも日本レコード。国内馬最先着は地方競馬から移籍していたステイヤーのゴールドスペンサーの5着という有り様であり、かなり重いムードが放送席を覆った。日本馬が太刀打ちできるようになるまで四半世紀、いやもしかしたら半世紀は覚悟しなければならないかもしれないという声、そして寺山さんは「敗北感の中から立ち上がる宿命はいかにも日本らしい、今日が新しい競馬へ向けた第一歩」と前を向くコメントを出していたのが印象的だった。

 ところがそんな悲観論からわずか2年後にキョウエイプロミスが僅差連対。レセプションパーティーで海外マスコミから「日本で今最強の3冠馬ミスターシービーが出てこないのは失礼ではないのか」という挑発的な質問を受けた時、高松邦男調教師がマイクを取って「日本の現役最強馬は出ています。キョウエイプロミスです」と言い放った。そのプロミスがゴール直前で腱断裂で能失という大ケガを負いながらの2着、そして翌84年に、日本競馬史上初の3冠馬対決を尻目に、初勝利を大穴カツラギエースが逃げ切りで飾ることになる。

 創設からこの84年までが「コンプレックス期」とも呼べるような第1期、85年から02年あたりまでが「世界で最も多国籍な国際レース」と呼ばれていた第2期で、これが最もジャパンCにとって幸福な時代。2003年から09年あたりは来日馬が激減し、欧州看板馬が1,2頭来てくれるだけになった第3期、そして第4期は2010年以降の国内最強馬決定戦・・・・と様相が変遷してきたジャパンC、今年は第3期に戻った感。いろいろな理由があってのこの変遷とはいえ、今年の結果次第でジャパンCの有りようのここ数年が決まりそうな感じもある。

 最後に自己満足のジャパンCベスト3。順位ではなく時系列で3つ。
◆<個人的な思い出の3鞍>

1984年カツラギエース。初めて生で見たJC。朝からゴール板近くをキープし、大歓声による音の壁を背中に感じた。シービーフリークだった自分としては茫然自失。

1996年シングスピール。場内FMの馬連1点企画で本命ファビラスラフイン、対抗シングスピールで大的中させた。あれで見栄晴さんに認めてもらったようなもの(笑)。200mの壮絶な競り合い。

2005年アルカセットの当時としては大レコード決着。海外馬の大看板はウィジャボードとバゴくらいだったが、国内馬はかなり豪華、本命ハーツクライの猛烈な追い込み、あと一歩だった。単勝で勝負していてしばし立ち上がれず。

◆<レースインパクトの3鞍>

1989年ホーリックス。説明不要の壮絶なレース。

2000年テイエムオペラオー。本当にきれいな秋空の中、その青をもぎ取ってきたかのように4枠青帽のオペラオーがぐいぐい伸びてくる美しいシーン。

2018年アーモンドアイ。年甲斐もなくゴール後すげえ、すげえとうわ言を繰り返すのみ。
 
今年も良いレースを。

 

 

 

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2024年11月21日 (木)

11月17日・日曜の競馬

土曜で書き忘れていた件。東京8Rのゲート内でマーカンド騎手の騎乗馬が暴れたことで、隣の松岡騎手が負傷するという記憶にない事態。乗り替わりとなり騎手選定、検量のやり直し、もちろん馬体検査もあって15分もの遅れとなった。
 翌日曜は昼前から、スマートシートで編集氏と。午前中に何とも不快な報道を目にする。2年前の事件が出てくるのは作為を感じるが、そもそもその行為自体も情けない。本当に競馬界にとって今年は厄年・・・では済まないくらい悪いことが続く。この流れを受けてか、競馬界に無くてはならない某競馬コラボレーター氏が競馬から当面一線を引くとの宣言。現場にずっといれば、外に出ない話もたくさん入ってくるだろうし、私のようなコタツ記事ライターと違いJRAとも直接やり取りすることもあるだろうから、いろいろストレスのかかる思いもなさるのだろう。

 この日も馬券は何とか踏ん張れた。最も堅いと思って勝負をかけた東京9Rのアピーリングルック、これと6番人気ラフエイジアンとの馬連を本線だったので、アピーリングがまさかの3着にコケてしまったのは本当に痛かったが、◎〇▲の印順で入ってくれた福島民友Cが大きかった。マイルCSも◎★でなんとか。3着ウインマーベルは持ってないが、主力は馬連と、ソウルからエルトンとフィアスへのワイドだったので何とかなった。ラップ推移は1400mのような感じのレースで、後からみればウインマーベルの好走はこれなら・・・というところ。まさに結果論だが。

 心軽やかに打ち上げして帰宅。マイルCSは売り上げ微減の98.5%、そして日曜京都の入場人員は、土曜の東京より1000人程度少なかったことを知る。出走頭数の関係もあるので一概に言えないが、東京の売り上げは土曜が前年同日比で約1割、日曜も5%ダウン。福島は好況だったようだが・・・。一連の事件で、馬券から離れた人も中にはいるだろう。スマホ事件にしても何にしても、自分たちの首を絞めることになる行為なのだと自覚してもらいたい。

 金曜にジャパンC関係のブログを1本挙げる予定。

 さらに今週末のメディア関連の予定。
◆ラジオ日本は、今週まで土曜午後13時ころから14時半を担当します。
◆競馬予想TV、今週は出番あります。
◆YouTubeチャンネルは、現在ジャパンC血統採点篇を公開中。そして週末はジャパンC篇パート2も公開予定です。東京スポーツ藤井さんに関東馬について伺いました。

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2024年11月19日 (火)

11月15日・金曜と16日・土曜

 15日の金曜の東京は雨が上がって曇天、やや肌寒し。知人が神楽坂で開いた小さな個展を見に行き、そのあと東西線で九段下へ出て、半蔵門線に乗り換えて次の目的地である表参道へ行こうとしたが、時間もあるし運動もしたいしで青山一丁目で下車、そこから246を歩いた。青山一丁目で地上に上がるのは25年ぶりくらいだ。ほとんど見覚えのない風景、見かけは豪華になったがのっぺりしたビル群が並ぶ。
外苑のいちょう並木はまだまだ緑みが強い。周囲は大半が海外からの旅行客だが、本来ならこの時季の黄葉は、こんなものではないので少し気の毒。

 そこから表参道に向かう途中で草刈正雄目撃はツイッターで書いた。久々に髪を切って染めてスッキリ。帰りはさすがに、渋谷まで歩くのはきついので銀座線で渋谷へ、そして井の頭線へ乗り継ぐ。駒場東大前駅から見やるに、駒場祭直前とあって、キャンパスは準備で賑わっているように見えた。

 土曜はもちろん東京競馬場へ。朝の仕事に手間取って入りがいつもより遅くなり、どこにも寄らず直接ラジオ控室へ。
7Rは△▲◎でハズレ。8Rは〇△▲でこれもダメ。期待したロミオボスは全く動かず。カチカチに堅い9Rは当たって当然。
この日は本番後に内馬場のラーメンステークスへ。ツイッターにあった麵屋愛心の背脂ブラックジンジャーラーメンを見て「これしかない」という思いに。おろし生姜がたっぷり、大好きな胡椒の風味も損なわずにパンチ十分。味玉も麺のコシも言うことなし。

 この日もテレビ出演が無いので、最終レースまでゆっくり過ごす。焼酎で暖を取りつつ・・・。福島11Rと京都12Rで浮きを出せた。

 東京スポーツ杯2歳Sは、どうみても緩かったクロワデュノールが、最後叩き合いで競り負けそうになりつつも相手を前に出さなかった。上がり3Fだけのレースで、時計的には見るべきものはなかったが、レースの印象としては強さばかりが残る。上位馬はどれも評価できるが、特にファイアンクランツは良くなりそうに映った。

 以前にも見たが、バンバン馬券を買っている中国人旅行客集団を見た。中国もだいぶ不景気になっているそうだが、格差は大きいのだろう。

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2024年11月14日 (木)

久々に雑記

◆止まらない競馬界のスマホ問題。世間からの目も厳しさを通り越して呆れに替わってきているようだ。個人的な詳しい見解は、今発売中の「月刊競馬の天才」に書いたのでそちらをお読みいただきたい。平日は自由なのだから、いったいどれほどの不正防止策になるのかは厳密にいえば疑問の現行ルールとはいえ、とりあえずは決まっていることを守れる程度の自制心のある人間が乗っていることにより、ファンがお金を賭けることに対して、ある意味担保になっている側面もあるのだから、ルールを守ってもらうしかない。
今の時代に合わせて、スマホを解禁しては?という声も一部にはあるようだが、これは無理だろう。緩和したら過去の違反で処罰された人たちとの辻褄も合わない。やむを得ず運用を厳格化(厳罰化ではない)するしかないのだろう。
そして今後も出てくるかもしれない「厩舎関係者」への取り調べと罰もしっかりとしてもらいたいものだ。
 あとは個々のケースになるが、永野元騎手の件は情状酌量の余地はない。藤田元騎手よりも重大であると思う。佐々木騎手や横山琉騎手の処分は妥当だと思う。これはシッカリ反省して二度と同じようなことをしないでくれれば・・・というレベル。

 個人的には、調教師バッジを偽造した上村調教師の件の方が分からない。たとえそれを思いついても、実行に移してしまう軽率さ、そしてこれがヤバイことだと途中で分からない判断力が、調教師として不思議で仕方ない。

◆競馬場に1日居たり、あるいは帰り、場から吐き出される人たちの雑踏を歩いたりしていると、いろいろな話が耳に入ってくる。
そんな中で気になるのが「今日は1万負けた、2万負けた」という、どうみても20歳前後の若い男性グループから漏れてくる声だ。何週かに1回はこんな嘆きを聞く。
 まあ若くてもお金に余裕のある人はいるだろうし、要らぬ心配かもしれないが、先週は「競馬のためにバイト1つ増やすか」という話でこれには心配しかなかった。
私が彼らの親以上の年代だからよく分かっていないのかもしれないが、もしそのために昨今の闇バイトに手を染めるようなことがあれば、本人の身の上はもちろん、競馬への悪感情もさらに広がっていってしまう。どうか自分の制御できる範囲にしてもらいたいものだ。賭ける額を増やさずに、月1万負けたらもうその月はやめるというような自己ルールを制定して、淡々とそれを守るのが一番長続きするのだけど。  

◆闇バイトといえば、先日放送関係の某知人(一軒家自宅)宅の呼び出しが鳴り、彼が出たところ「電気施設の点検です」と言ってきたそうだ。会社名を名乗らない上に、普通なら事前に連絡があってアポを取ってくるものだから、インタホン越しに「そんなものは知らない」と言ったら何も言わずいなくなり、その後何のアプローチもなかったそうだ。
 おそらく、これは老人一人暮らしかどうかのチェック、そしてもし家に上げたら、家の間取りや構造チェックをして、押し込み強盗の下見ということだったのだろう。もちろん知人もそれは分かっていたのだが、身近な存在、そして近い居住地(彼もまた多摩地区住まい)にひたひたと危険は迫っている。そもそも三鷹や国分寺で事件が起きているのだから、府中や調布、小金井あたりに来てもまったく驚けないことなのだ。

 

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2024年11月13日 (水)

11月9日午後後半から10日・日曜の競馬

 ラーメンで満足したことばかり覚えていて、直後に見た土曜京都4Rのことを忘れていた。ナルカミの衝撃的な圧勝ぶり。上がり36秒3、勝ち時計も古馬2勝クラスレベル。これを新馬戦でやってのけた。ダートはこういう怪物が突発的に出現する。芝でこうした圧勝劇を見せる新馬はしばらくないような。サンダースノーは去年暮れ辺りからダートで、しかも京都を中心に勝ち鞍を急増させてきたけれど、母父ディープインパクトでこういうとんてもない馬を出してきた。
 土曜の続き。武蔵野S、エンペラーワケアは直線で前が再三塞がるピンチも、間を割って終わってみれば完勝。このあとはフェブラリーSへ直行とのこと。ペリエールが2着取れたかと思ったが、消していたカズペトシーンに差される。
 東京最終は△◎▲、馬連19倍は押さえも、3連単は200倍付いてくれて、これでなんとか取り返せた。安堵して帰宅。人ごみで若い人たちのグループからムーア騎手を呪う声。

 日曜は在宅競馬。この日の個人的勝負レースは京都8Rだった。タイセイウォリアー、自身があったのだが、好位を取ったもののかなり速い流れになり、これに耐えられず失速。このレースに特にミスがあったわけではないけれど、どうもこの秋の田口貫太騎手は、フランスへ行く前の勢いが翳っている気がする。ジャンプの前の屈んだ状態だとは思いたいが。

 エリザベス女王杯、結果論になるがレガレイラはスタートを上手く出たことが仇になった感。スロー気味の前半に3番手集団が固まって外へ出せず、外からラヴェル騎乗川田騎手に被せられ続け、直線行き場がなく強引な進路取り。NHKマイルCの時は危機回避も半分あって止むを得ない部分が大きかったが、今回は完全にイチかバチかの強引さしかなかった。外へ出せていても3着だったかもしれないが。
 そもそも、私にはスタニングローズが1ミリも買えないので、悔しいも残念もなかった。これが3番人気なのだから、今の競馬ファンは凄い。古馬平地GⅠで、2年もの間3着以内が1度もなかった馬が勝つなんてことは、おそらく史上初ではないだろうか。
 福島記念も間抜けな結果になってしまった。キンカメ系とステイゴールド系に注目として、前者から本命エンパイアウエストと▲アラタ、ステイゴールド系は△の筆頭にクリノプレミアムだけを置いた。結果はアラタと、ステイゴールド系の消した方フェアエールング。得意なレースだっただけに落胆もひとしお。
 最終レースはボーッと眺めるのみ。相撲に画面を替えて少し眠る。東京9Rは多少取れたが、9R以降は惨敗続きで、侘しい日曜の夕方になってしまった。
 
 いろいろ悪い知らせばかりの中央競馬界、改めて次回に多少。

 今週末の予定。
◆ラジオ日本は、今開催は土曜午後13時ころから14時半を担当しています。
◆競馬予想TV、次回はジャパンC週に出ます。
◆YouTubeチャンネルは、現在マイルCS篇を公開中。日曜夜からジャパンC篇前半公開予定です。ジャパンC週は二本立てとなります。

 

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2024年11月12日 (火)

11月8日・金曜から土曜前半

 8日は東京女子医大病院で定期検査。数値はやや上がってしまったが問題ない程度。すでに報道された、経営陣撤退後初めての来院となった。柱には、それを受けてのものかどうかは分からないが、職員の姿勢と医療体制のマニフェストのようなものが掲示されていた。経営が健全化されることにより、職員の皆さんの待遇が改善されていくことを切に願う。

 帰りは新宿三丁目に出て、久々に紀伊国屋書店地下へ。今回はカレーではなく、その奥にある寿司スタンドの「八千代」へ。都内に数店舗あるようだけど、ここに開店したのは主にインバウンド対象とのこと。カウンターのみ10名程度のキャパ。もちろん外国からの旅行客だけでなく、地下鉄通路の近くでもあるので、ちょっと時間の空いたビジネスマンも立ち寄っていく。私が入った時間帯は忙しくなる直前で、先客は1名だけだったが、ほどなく半分以上は埋まった。左右は共に旅行客。カウンター内の板前さんは英語ペラペラだ。
 とにかくコストパフォーマンスが良い。1400円程度でこの量と質、とくにネタが食べられれば言うことはない。細かく言えば舎利は私の好みとは少し違ったが、減点材料にはならない程度。満足。店を出るとスマホ見ながら探し当てたと思しき外国人カップルが入れ違いに着席してきたので、おそらく現地の新宿グルメガイドにも掲載されているのだろう。

 翌日は当然東京競馬場。テレビの出番がない週なので余裕があり、気分も楽。まずは内馬場のラーメンステークス、この週は「神の中華そば」。ツイッターでも流したので詳細は書かないけれど、本当にウマかった。私の食べた範囲の、かつ近場でいえば、醤油ラーメンでは府中の「ふくみみ」、仙川の「しばた」などのお店と同じベストクラス。10時すぎだったので、座って食べることができた。
 なおツイッターには早速翌日行ってみたというご報告。どうやら私がたまにつぶやく食事関連のネタは、本業より役に立つケースが多いようだ(汗)。

 ただ、私はそれだけでは量が足りなかったので、フジビューのフードコートエリアに戻っておなじみ「なないろ」でソーセージステーキ串とレモンサワー。気合を入れてマスコミフロアへ。
 解説は7Rの回顧からだったが、実はこの7Rがこの日の自分の最大の勝負レースで、競馬JAPANでプレミアム配信していた。軸はエイシンホイップ、対抗はサミアド。前に行っていたこの2頭が直線でも粘りに粘る。馬連万馬券の本命対抗、これは!と思ったが、消してしまったサトノアルペジオに割って入られてしまった・・・・。さすがに意気消沈。
 だからというわけではないが、8Rは△〇、9Rは△▲、10Rも△▲でダメだった。特に10R、自信のあったレッドシュヴェルトは、内の狭いところに入ってしまい、ルメールが下手をうって前を塞がれ立ち上がりかけるシーン。思えば翌日の暗示だったか・・・・?
 長くなるので以降は次回。

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2024年11月 7日 (木)

11月3日・日曜の競馬

 眠っている間に北米ではブリーダーズCシリーズ。別にことさらいつも日本馬を応援するメンタリティは無く、ただ馬券を買った馬を国籍関係なく応援するのだけど、BCはいろいろ分からないしリアルタイムで見られる時間ではないので買わなかった。発走時刻が起床後だったマイルだけ見て、あとはVTR。純粋にレースサンプルとして観戦。
 ターフのローシャムパークは本当に惜しかったが、小回り洋芝なら最も得意な舞台でもあり、参戦を決めた陣営の英断。2400mでもやれたのは大きい。そしてマイルのテンハッピーローズも先行策に出てよく頑張った。
日本のダート現役の3強が揃ったBCクラシック、フォーエバーヤングには逆に場が狭かったか。少し脚を余した感の3着。シエラレオーネにはケンタッキーダービーに続きまたしても先着を許したのは、陣営としては悔しいだろう。
ウシュバテソーロやデルマソトガケは残念のひとことだが、これは割り切るしかない。全ての遠征馬はともあれしばし休んで旅の疲れが取れたら、また元気な姿を。たまには中央でも走ってほしいものだが・・・(なおウシュバは東京大賞典以降も現役続行決定。来春はドバイを目指すようだ)。

 窓を開ければ朝から快晴。空気は湿って柔らかいが、陽ざしは秋晴れというには少し遠慮がない。
 お昼前に単身東京競馬場到着。昼は内馬場のラーメンフェアの有坂のラーメン。調べたら群馬の有名店らしい。これとビールでいきなり満足。
 快晴で風も程良く吹いているので、競馬場からこの時季なら毎年富士の白嶺が拝めるのだが、まだ黒く大きな土山が望めるだけ(その2日後初冠雪)。今年は何から何まで異常だ。

 この日は東京の8Rと京都9R(番組の狙い目にもした)が勝負どころだった。東京8Rの方は、本命馬ショウナンアビアスは3着だったが、〇▲◎なので却って配当的には良かったのかもしれない。
 気を良くしてコーヒーゼリーソフトを食べてから臨んだ京都9Rは失敗。自信満々の本命マテンロウブレイブがスタート遅れ、しかもじっくり構えてしまってやっと3角で動き出したと思ったら、バテて下がってきた馬たちをパスし損ね、コーナーで外へ大きく出さざるを得ず・・・。前残り馬場のため、上がり最速でも3着まで。痛すぎた。まあ競馬にはよくあることだが・・・。買った方が悪い。惨めな思い。

 アルゼンチン共和国杯は想定外のハイペースというか、緩みない流れになった。東京2500mで最も遅い区間ラップが12秒3というのは驚く。馬群が二分されて、前の方の馬群にいた馬は大半が崩れてしまう。本命で6着に終わったセレシオンの位置ですら粘った方だ。
勝ったハヤヤッコはもちろん展開がハマったことが大きいが、年齢と斤量を考えると単純に強いということ。何か1つ条件が向けば、能力を全開にできる逞しさがある。このあとは有馬記念のようだ。

 京都のみやこSはそれほど速い流れとも言えなかったのに、ラスト4Fはドンドン遅くなっていく妙な展開。これでも前が残り気味、しかも人気が全く無いアウトレンジ2着では・・・。好位から差し切ったサンライズジパングは分かるのだが、これは買えない。
 本命オメガギネスは、間隔を詰めたことで仕上げがいつもと違ったということだろう。調教のチグハグラップを前夜の競馬予想TVで指摘した井内氏たちが正解だった。
 福島メインはほぼ本線。ただ負けていたので最終レースは諦めた。帰りはひとり打ち上げ。焼き鳥と焼き結び、ポテサラにサーモン刺身、麦焼酎ロック。

 今週末の予定。
◆ラジオ日本は、今開催は土曜午後13時ころから14時半を担当しています。
◆競馬予想TV、私は次回はジャパンC週に出ます。
◆YouTubeチャンネルは、現在女王杯篇を公開中。日曜夜からマイルCS篇公開予定です。
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2024年11月 6日 (水)

11月2日・土曜の競馬

ここ1,2年、取り上げられることの多くなった寒暖差による自律神経失調症。こちらはベテラン?なので対処法も心得ているつもりで、今年も何とか乗り切りながら・・・なのだが、その期間が今年はあまりにも長い。普通は10月中旬くらいで落ち着くものだが、今年はこの時季になってもまだ不安定さを実感している。12月が近付かないとダメということか。
 そして秋花粉の飛ぶ時季も長引いている感じ(自分調べ)。自分の場合はくしゃみが主なのだけど、突発的なくしゃみが頻繁に出る時間帯が毎日1,2回やってくる。鼻のむずむずはしょっちゅうだ。さらにどうも寒暖差アレルギーもあるようで・・・。50数年間、ほとんどアレルギー知らずだったのに、この2,3年で一気に体質が変わってしまった。

 先週土曜、東京は終日雨。特に土曜未明と午後後半は強い降り方となった。京都はさらに酷く、8Rが急遽取りやめに。大雨による視界不良なのかと思っていたら、ダート1400m戦のスタート直後、芝からダートに入るところが水没に近い状態でハッキリ見えずに危険という、騎手の申し出を受けての判断だったようだ。なので9Rからは再開された。
 
 今開催のラジオの担当は7Rの回顧、8,9Rの展望と回顧、10Rの展望までというスケジュール。8Rの障害戦はヴェイルネビュラが4着に終わる。自信を持って早めに動きすぎた分バテたように見えたが、後日のコメントを見ると馬が相当行きたがっていたようだ。
9Rはサンライズソレイユで行けると思ったが、脚抜き良いダートながらスローで前が止まらず。10Rは道悪で狙ったビジュノワールが2番手失速。稍重発表以上に悪い馬場、時計のかかるはずのコンディションなのに前半57秒5の乱ペース、これを2番手からでは厳しかった。この馬も前半掛かっていた。

 メインの京王杯2歳S。せっかくパンジャタワーに道悪血統を見込んでの〇、マイネルチケットも△の筆頭にしたのに、本命エイシンワンドが沈んだ。距離も長かったようだし、スタート後ぶつけられたようで馬がこれも掛かり気味、宥めて折り合えず、長い直線で一杯になってしまった。今後は1200m特化かもしれない。私の目には、一番道悪がこたえていたと映ったのはヒシアマン。
 
 ファンタジーSはもう馬場が悪すぎて前残り。これは何回やっても予想できず諦めるしかない。これが終わってお台場へ移動。りんかい線の駅から地上に上がると、壊れた傘がいくつか転がるデスゾーン状態、大変な暴風雨で、傘をすぼめて歩かないと、こちらの傘も壊されてしまうレベル。上に屋根が付いている通路の箇所でも、横から吹き付けるので傘がないとダメ。駅からフジテレビまでのわずかな距離でも、ひざから下はグショ濡れ。
 
 しかしそんな被害は、夏目さんの大変さの前には屁のようなものだ。放送開始30分前くらいの時点で新幹線は熱海に止まっていて、しばらくしてそこから徐行運転が始まったものの、放送時間内の到着は無理だと誰しもが判断してその体で番組スタート。ところが開始後1時間経とうかという頃に、なんとスタジオへ登場。これには良い意味で驚いた。タクシーを使わないのは当然としても、東京駅から臨海線への乗り継ぎは意外と面倒で距離もある。乗り換えはすべて走り続けないとこの時間には着けないだろう。おかげで番組後半は通常進行。
 帰りは雨がすっかり上がり、府中の夜空は雲がところどころ切れていた。6時間前のお台場が嘘のような静けさだった。

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2024年11月 1日 (金)

10月27日・日曜の競馬

 日曜も競馬場へ。天皇賞当日、さすがに東京での久々のGⅠ、出走メンバーも揃って72000人が詰めかけた。場内の混雑を見越して食事は競馬場に入る前、府中駅近辺であっさり蕎麦で済ませる。競馬場近くまで来た時に、夜になってからと言われていた雨が降り出し、そこそこ粒も大きかったので傘を持っていなかった自分は、上着に染みが広がるくらいに濡れたが、30分弱で上がる。馬場には全く影響なしのレベル。

 この日は天皇賞より勝負レースと思い定めていたのは、東京10RのエイシンフラッシュC。4角までは本命サザンエルフが楽なペースで逃げて、あっさり突き放すかという運びだったが、そこからまさかの失速。レース後のコメントも出ておらず、ちょっと分からない。1,2着はその直後にいた前残りで、ペースも全くオーバーではないし、プレッシャーもかけられていなかった。これには頭を抱えるしかない。

 

 天皇賞は、35秒9→59秒9でかなりのスロー、普通なら前残りだ。これを大外へ出したドウデュースが、記録が残っている限りではGⅠ史上勝ち馬としての上がり3F最速タイム32秒5で追い込み一閃。これぞ武豊という騎乗ぶり、ラジオ日本の控室でも、スペシャルウィークの再現のようなレースとの声が出ていた。
ただ、このペースなら先行勢がもう少し強い馬たちだったらもっと際どかったか、あるいは捕まえ損ねての僅差2着あたりになっていた可能性も。それにしても前週先週と、東京芝は速い上がりがよく出る。土曜のアルテミスのマイエレメントの32秒8にも驚いたが・・・。

 結果を見ればダービー馬ワンツー決着は、競馬全体のことを考えると望ましい姿ではある。かつて、ダービー馬にはその栄光と引き換えに・・・というパターンも多かった。やはりダービー馬には、その後2年間くらいは競馬界を牽引してほしいものだ。
 それにしてもリバティアイランド・・・。4角まではペースと位置を考えたら、いったい何馬身ちぎるのかという思いで見ていた人が大半だろう。川田騎手も抜群の手応えで直線に入ったとコメントしている。ただ追い出してからむしろ下がってしまう。確かに追われたから苦しそうに傾いてはいたのだが・・・。馬道へ戻る時には、ずっとダクを踏みながらゆっきり帰ってきたので、何かあったのは間違いないと思えた(その後異常なしが発表された)。
名牝と言えども、牝馬には突然このような悪い方への変身を見せて、現役を終えてしまうことも珍しくないのだが、その轍に嵌っていないことを願うのみ。

 今週末は通常の土日に、北米でブリーダーズC、月曜は佐賀と門別でJBC。まあ馬券は中央に集中して、観戦のみにする予定。

 今週末の予定。
◆ラジオ日本は、今週から最終週までは、土曜午後13時ころから14時半の担当に移ります。7Rの回顧から入ります。
◆競馬予想TVに出ます。
◆YouTubeチャンネルは、日曜の夜から女王杯篇を公開する予定です。
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2024年10月31日 (木)

10月26日・土曜の競馬

 先週土曜は地元開催でラジオは後半担当、かつテレビがないので、時間も気持ちも余裕綽々で東京競馬場に乗り込んだのだが(笑)・・・。
 アーモンドアイの初仔、注目のアロンズロッドが5Rでデビューとあって、到着した2Rの時点ですでに賑わう。直線で悲喜こもごもの叫びが飛び交ったさまはツイッターに記した通り。次は変わってきそうな気配ありありで、4着に悲観することはないだろう。

 この日で予想に最も自信があった東京7R、まさかアルーリングタイムが5着、フクチャントウメイが4着と2頭とも消えてしまうとは夢にも思わなかった。しかも単勝300倍を超える馬が2着ではどうにもならない。

 ショックを受けつつラジオ本番へ。10Rは本命オメガキャプテンが2番手から下がり、アルテミスSは穴で推したミストレスこそ2着に踏ん張るも、△★▲ではどうにもならない。我が本命シホリーンは直線で行くところ全部壁になる始末、それでも小差の4着で、まともなら最悪でも3着はあった。驚いたのは5着マイエレメントが上がり32秒8を使えていたこと。
まああまりにもスローで、直線はゴールへ向けての加速ラップ、特殊な流れであり、前で立ち回れた1,2着馬の評価は次か。

 時間は前後するが、京都のスワンSは唖然とするズブズブの追い込み決着。ゴール寸前まではウインカーネリアンが振り切ったと信じて疑わなかった。それがゴール直前で全て引っ繰り返る。そこまでのハイペースでもなかったけれど、道中の緩みが無かったのが響いたか。
当方の本命スズハロームはゲートで突っかけて破損してしまい外枠発走に。前扉が変形したそうだ。この時点で万事休す。

 この日はやることなすこと裏目で、本当なら焼け酒でも呑みたかったが、翌日の分の予想や原稿もあるので我慢して帰宅し、鬱々として仕事。続きは次回で。

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2024年10月25日 (金)

衆院選目前

 気温の乱高下により、桜が咲いたりセミが鳴いたりという報道。そういえば木々も全く色づいてこない。太陽活動の極大期に伴う異常気象なのかもしれないし、とにかく自然に対しては、人間は身を低くして躱し、耐えるしかない。この乱高下も一因と思われるが、この1ヶ月は有名人のみならず、私よりひと回りから20歳くらい上の知人や近所に住む人の訃報も相次いでいる。と同時に、自分の残り時間についても思い知らされるわけで。

 その残り時間を左右するかもしれないのが週末の選挙だ。もちろん高齢に片足突っ込んだ私の世代よりも、現役世代や若い人たちが絶望しないような、必要以上に我慢を強いられることのないような世の中になってほしいと願う。
 翻ってそのために、自分のような60歳前後の世代は何をしてきたか(もちろん世代で括ることは愚かなのだが)。一部の邪教が政治に入り込んでいることとその恐ろしさをもっと叫び続けるべきだったし(かつて大学自治を冒しているさまを身近で見てきたのならなおさら)、また享楽的な生活と豊かな生活とを錯誤し続けてきたし、批判することについて及び腰になり続けていた。その挙句のこのありさまと思わずにはいられない。だからこそ遅ればせながら、微力ながら、いろいろ発するよう努めているし、たった3,4年ほどの間であっても、答え合わせをすると少なからず正解が出てきている。

 一部の、権力とそれと結託した超富裕層だけが生きやすくなるようにデザインされつつある今の日本を、何とか少しでもマシにするために、国民自らの手で変えるべき契機である。庶民の目を塞ぐためにデマをまき散らし、教育を疎かにして政治や真理について考えることを放棄させ、大資本や大献金源と持ちつ持たれつを続けて皺寄せを国民に回すひとたちには退場願わなくてはならない。
幸い、日本は独裁主義国家にはまだ陥ってはおらず、正当な選挙も今のところ行われているのだから、それこそ国民は選挙により「自助」すべきである。そして、ここまで巧妙に張り巡らされた搾取を止めるには、庶民の側にも最低限の知識、陰謀論に毒されていない情報収集が求められる。

 超個人的には、馬券へ回す金を少しでも増やせて、100円200円レベルの贅沢を悩まず、自分や家族のために回せる余裕が持てるような、そして強欲な奴らのために税金が使われなくなるような社会になればいいと願うだけ。国家よりも国民、国土を大切にしてくれる人を。

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