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2010年12月

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2010年12月30日 (木)

26日・日曜

有馬記念当日、東京競馬場は思ったほど人は入らず。だが画面で見る中山の賑わいはさすがグランプリと思わせた。

有馬の売り上げが前年比を下回ったのはショックだが、競馬人口は必ずしも激減しているわけではない。購入単価の低下が止まらないだけ。この状況下で、競馬に回してくれるお金を何とか確保し続けてもらえるよう、手を尽くしていかなければならない。5重勝なんてものはどうでもいいのだが、とにかくお金を回せる馬券の買い方が今は重要なのだろう。

肝腎の有馬記念。スローの割にレース内容はソコソコ締まっていたし、見ていても面白いレースだった。ブエナビスタの底力は凄いものだが、考えてみるとこの馬、緩みない流れだと2着完敗、スローで急坂ないコースで勝ち、スローで急坂あるコースだと2着惜敗と、実に分かりやすい馬である。

上位3着までを外国人騎手が占めたが、こうもたびたび人気薄まで持ってこられては、一概に馬が揃っているからだけとは言えまい。貪欲に勝ちに行く姿勢(これがラフプレーにつながるのだが)、そして早めに動いてもたせる技術はやはり日本人騎手を凌ぐ。

日本の騎手たちがマスコミで彼らの粗暴な騎乗ぶりを非難している気持ちは分かるが、それ以前に見習ってほしい点も多い。いつも同じ騎乗で馬の個性をつぶしたり、スローなのに後ろから行くことを繰り返し、脚を余してファンを白けさせている責任の大きさも自覚すべき。

とかく、今の騎手は折り合いを重視しすぎる。何でもかんでも脚をタメさせてしまうから、個性的な馬が出てこないし能力の芽を摘んでしまう。

馬券の方は、勝つ可能性があるのはエイシン、ルーラー、ヴィクトワールの3頭に絞った。

まずこの3頭の単勝、そして2着にブエナをつけた馬単をそれぞれまとめて買い、馬連はブエナを外した馬券のみ、3連単もブエナを2,3着に置いた買い方にして、トゥザグローリーも入れたのだけれど、3連単の買い目が増えすぎたので、3頭の中でオッズ的に1着でも低くなるヴィクトワールを2着3着に回してしまった。

結局3連単は自分からハズレに行ったようなものになってしまったが、馬単と単勝で何とか元を取るという締まらない結果。それでも当たれば良しのグランプリ。

悶絶はアンコールS。○サンダルフォン、▲アーバンストリート、△ヤマカツマリリンの予想なのに、頭にサンダルを塗ってない。直近の1200m戦と同じく、サクラバクシンオーとグラスワンダー産駒同士で決まったというのに・・・・。マイルCSと同じく自分を10回は殴っておいた(涙)。これが今年の中央での馬券納め。今年を象徴する終わり方だった。

ということでおそらく年内の更新はこれで最後です。今年も駄文にお付き合いくださりありがとうございました。

正月ですが、

1月4日は競馬予想TV 金杯スペシャルに出演します。ただし放送時刻は30分遅くなって20時半からです。

それからラジオ日本は、8日土曜については通常通り。

また10日月曜ですが、JRAのHPでは通常の放送時刻として発表されていますがこれは間違いです。この日は全国高校サッカー決勝のため、ラジオ日本の中継は1時50分で一度終了します。私の出番は12時45分から1時50分までとなります。

そして番組は4時に再開。30分間、当日のダイジェストを放送します。お間違えのないように。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

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2010年12月29日 (水)

25日・土曜

今 東京大賞典をテレビ観戦し終わった。時計は凄かったし、スマートファルコンは覚醒したのかもしれないけれど、今1つ釈然としないレースだった。見ていて全く面白みを感じられない。

さて年内にできるところまで。25日土曜。

この日は思ったほど冷え込まなかったが、むしろ午後の方が風が吹いて寒さを感じた。それでなくても中山競馬場のあたりは台地で、風が吹きがちだ。

本八幡から競馬場までいつもタクシーを利用するのだが、この地域のタクシー運転手には競馬をたしなむ人が多いようで、3回に2回は車中でそんな話になる。この日の運転手は60代後半くらいの人で、以前は好きでよく買っていたものの、3連単が出てから全く当たらなくなって干上がってしまい、スッパリと辞めてしまったとか。

つまり少ない資金で毎週買っていても、3連単が2回ほど続けて外れたら、もうその日はタマ切れということになるケースが多いのだろう。私は単複や馬連を薦めておいたが、その人によれば、せっかく当たっても「3連単買っておけば当たったのに」と悔やむケースが多くて、また3連単に手を出しては吸い上げられ・・・・の繰り返しなのだそうだ。

競艇などは3連単を制限する方向に向かっていると聞いたことがあるけれど、競馬もこれほど1人当たりの購入金額が下がってくると、少し考えた方がいいのかもしれない。というか、買う方にとっては3連単の誘惑に負けない強い心が必要で、馬券の原点回帰を意識せざるをえない時期がやってきているのだろう。

さすがに有馬記念前日、人出は多い。中山大障害は特にスタンドが盛り上がりを見せた。個人的には、前走時にラジオ日本の解説で「次走中山大障害に出てくれば面白い」と言っておいたバシケーンを抜擢したまではよかったが、本命がトーワベガ(運悪く故障してしまった)。3着マイネルネオスが頭なら、フォーメーションの3連単を持っていたのだが・・・。馬連ボックスにすれば良かったと悔やんでも後の祭り。朝、人に勧めていたのは何だったというのか(苦笑)。個人的な馬券はやや勝ちで終了。

それにしてもJGⅠのファンファーレと障害未勝利戦のファンファーレをもっと差別化しないとダメ。今のままでは下手したら未勝利戦の方が豪華に聞こえてしまう。前にも書いたことだけれど。

ラジオNIKKEI杯2歳Sは、全く無視していたダノンバラードに勝たれるが、内でゴチャゴチャしていた隙を突いたという印象も。また将来性を感じさせてくれる馬はあまり見当たらず。ただオールアズワンは最も強い競馬をしていたとは思う。今年の2歳牡馬はここまで小粒か。スミヨンは無理なところへ突っ込もうとして弾かれていた。

グロリアスノアが突然小西厩舎へ移っていると聞いて驚く。何があったかいろいろ臆測が飛び交っているが、馬にとって良い方向へ転ぶように願うのみ。

競馬が終わると直帰。各方面への原稿に追われる。本当は競馬予想TVの打ち上げにも出たかった(岡村嬢のお別れ会も兼ねていたし)が、なにせ私は昼間は競馬場にいるので、結局諸々の原稿は夜書かざるを得ない。ここ数年は泣く泣く辞退。

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2010年12月24日 (金)

もう一丁いきます

前回書いたサイン、枠順発表が出てみたら1枠がヴィクトワールピサとネヴァブション、4枠がブエナビスタとメイショウベルーガでエビまでカヴァーしてしまった。いかにもありそうな組み合わせですね。

個人的には結構ガッカリの枠になってしまった馬が多いが、マイナス材料がある限りはブエナビスタ頭の馬券は絶対に買わない。3連単はもちろん、馬連に該当する目もブエナとの組み合わせなら馬単2着に付ける。1強になったことと、ジャパンC降着への判官贔屓的支持も入って過剰なオッズになるのは目に見えている。勝たれたら諦めるのみ。

どうやら日曜は相当冷えそう。競馬場へ行かれる方は装備万端で、御身大切に。

ちなみに今週は3場全て芝刈りなし。ダートは全て凍結防止剤が入りました。

今年はことあるごとにJRAのCFを貶してきたが、今週は1つ大きく評価したいことが。私は日本テレビでしか見かけていないのだが、ゴールデンタイムに30秒から60秒の有馬記念用インフォマーシャルを入れてきた。徳光和夫、堀部圭亮、虎南有香という脈絡のない組み合わせはさておいて、有馬記念がどういうレースか、過去にどんなレースがあったかなど、写真を豊富に使って、月~金曜の帯で連続構成して煽っていた。これはイイ。もっと良くなる余地は当然あるのだけど、こうした試みを実現したことは賞賛したい。効果が出るといいのだが、ただローズキングダムの取り消しで、果たしてどれくらい売り上げに影響が出るのだろうか。

もう1つ、競馬とは関係なくあるニュースを見ていて思ったこと。とかく現場主義というか、現に自分の目で見たこと聞いたことが全て正しい、あるいは現場に居た人の証言が全て正しいと思う人が多いけれど、それはあくまで現実をその人が見たということしか意味しないのではないか?現実を見たからと言って、その事象の意味するところを正しく理解し解釈し伝えることができるかどうかというのはまた別の話であり、現場に居た人が語ることが全て正しいとは限らない。

その「居た人」(それはいつ自分がそうなるかも分からないのだが)の資質や能力が、結局一番大事だということ。

(お知らせ)

夏目耕四郎さんが2冊目の本「ラップタイム重賞図鑑」を出版されます。
それに伴いキャンペーンがあるとのこと。詳細は
http://higenekokeiba.blog44.fc2.com/


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2010年12月24日 (金)

12月19日・日曜の競馬

19日日曜。この日は中山7Rや阪神メインのアーリーロブスト、小倉4Rの馬連60倍のようなヒットもあるにはあったけれど、とにかく23着や34着の僅差に泣いた方の印象が強い。中山10Rハナ差4着のリリーハーバー。愛知杯のハナ差4着イタリアンレッド。小倉8Rハナ差3着のチャールストン。朝日杯アタマ差3着のリベルタス。

まあ喜んだりガッカリしたりと、それなりに楽しい1日ではあったが、上には上がいる。阪神最終を近くで見ていた50代前半くらいの男性。「スイートテン3着だよな?な?」と見知らぬ私たちに話しかけてくる。

見ると3連単ボックスで1116番の3頭の組み合わせ、これだけに絞り込んだ馬券で、1500円ずつ買っている。1着は1番、2着が11番、ここまではいいのだが、3着が6番と7番の際どい写真。勢いでは7番に見えたが、スローで再生すると6番もかなり粘っておりどちらにも見える。

あまり希望を持たせても悪いし、自分の馬券は(後述するが)、写真を待たずに馬券圏外になっている私は、お愛想を言って「6番だといいですねえ」などお茶を濁していたが、5分後に出たのは37番の表示。彼は55万がハナ差で逃げたことになる。さすがに落胆の模様。私も慰めてはあげたが、彼に比べれば私のハナ差負けなど小さなもの。ありがとう見知らぬ人よ。おかげで気が楽になったよ。そしてお気の毒さま。慰めていた私の心の内はこんな風に黒かったのですよ。でもあなた馬券巧すぎますわ。

朝日杯はリベルタス本命、馬券の主眼は馬連。グランプリボスが距離で嫌われているのか人気が薄く、馬連は2点目に引いていて、それが40倍つくので結構悔しかった。バクシンオーの芝マイルでの回収率が割と高いのは、まだ意外と知られていないのかも。ここの上位馬にはクラシックを賑わしそうな馬はいないような印象を受けた。きさらぎ賞候補や共同通信杯候補はそれなりに目に付いたが。グランプリボスはマイル路線に絞るようだ。

朝日杯の4角で、また外国人騎手絡みの審議事象が起きていた。パトロールが分かりにくいところがあるけれど、今回のはセーフ。斜行度合いの急激度がJCに比べれば小さいし、またデムーロはあそこで引いていては勝てない。不要な斜行をしてしまったJCのブエナビスタとはそこが大きな違いに映った。アドマイヤサガスの不利は確かに大きいが、外から先に抑え込みに行ったようにも見えるし、寄られた後の小牧の動きは明らかにオーバーアクション(笑)。

愛知杯は馬連を少しまとめて取れたが、テイエムオーロラはかわいそうなことをした。秋から少し馬が良い方に変わってきた感じがしただけに・・・・。また故障のあおりで不利を受けた馬も多かった。穴で期待していたブライティアパルスもその内の1頭。

もう1つ、個人的に盛り上がったのは「競馬マガジン」で出した複勝転がし3番勝負。1万スタートなら10万に持ち上げるくらいの意識で選んだ3頭、まずトウカイセレブが2着。続くブライトアイザックも2着で順調に増えた。最後が先述の阪神最終、ナリタジャングル。まさかの出負けで差す展開に茫然も、直線ジワジワ脚を伸ばす。8番人気だけに複勝も最低で3.1倍つくオッズで、力は入ったが、クビハナ及ばずの5着。

終了後は打ち上げ参加も、アルコールは自粛。有馬記念の話題一色だったが、サイン買いの下らないこじ付けが一番盛り上がった(笑)。当然エビがキーワードではという話になるが、乗るのがメイショウベルーガでは厳しい。結局、当日のプレゼンターが白鵬で、上半期の話題が朝青龍だったということで、1枠と4枠に落ち着くのでは?なんていう話に。

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2010年12月24日 (金)

12月18日土曜

午前中にそろそろ仕事に取りかかろうとしたら、スタッフのフリー編集兼ライターのN氏よりローズキングダム出走取り消しの報。今年は本当にこんなケースが多い。共同通信はまだ何とか土曜夕刊分も間に合うので急いで原稿出し直し。個人的には軽く扱っていた馬なので、予想の組み直しまでいかなったのが不幸中の幸いなのだが、ある程度文字数を割いているだけに、消えた分の埋め合わせをしないとならなかった。

いくつか原稿を出し直している内に午前中が潰れてしまう。自分のサイトのコラム書き、請求書の発送、それが終わってブラッドサイトのコラムと休む間もなく一気に夕方まで来てしまった。

予想に本格的に入る前に、先週分の土日を片づけておかないと。

18日土曜は、さすが年末とあって、10時半くらいに乗った中央線がさながら通勤電車。この状態は新宿でも秋葉原でも解消されず、結局下車駅の本八幡まで座ることができなかった。

この週で騎手8名が引退。長く競馬を見てきたが、いちどきに8人もの騎手が辞める週というのは記憶にない。しかもこの時期になったのは、年が明けると調教助手の基本給が減額されてしまうからだそうで、不景気を反映したなんとも世知辛い話だ。

8名の中でも金折、田島裕騎手とは馬券上での思い出が結構ある。なかなか連対してくれなかったが、来た時は良い配当だっただけに、狙ってお世話になったものだ。生野含め、まだ乗れる技量があるだけにもったいない気もする。

ラジオ日本の解説は10R以降。的中は1つだけ。どうにも訳の分からない馬に割り込まれて的中が逃げるケースが多かった。阪神Cはまさかの前残りでどうにもならない。

電車の中では何ともなかったのに、中山から帰宅した途端に頭痛と悪寒。これはマズイと思い、仕事を放擲して2時間と決めて寝る。これが正解。目が覚めたら嘘のように復活した。しかし本当に今年の風邪は頭痛が抜けない。咳も長いし、チョット珍しいくらいシツコイ風邪だ。2時すぎまで仕事をして就寝。

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2010年12月23日 (木)

12月14~17日

今年の顔触れを見たら、ラストのМ―1は見る必要なし。毎年見ている大晦日の格闘技イベントもなんだか盛り上がりに欠けるが、ぜひここに来て入れて頂きたいカードが。やはり今一番見たい闘いといったら麻木VS大桃でしょう。まさか大晦日用に俄かに出してきたんじゃないのか(笑)?

冗談はともかく先週の出来事をかいつまんで。

14日からは体調が少しずつ回復。この年末は過去数年になく暇で、のんびりできると思っていたのだが、風邪のせいで時間を無駄遣いしたようなものだ。しかし運良く最強の法則とサラブレから113日売り分の原稿依頼。このご時世、少しでも師走がバタバタするのはありがたいことである。

10月にテレビで目にして、以降新聞で一度、そして最近またニュースで見たのだが、中国資本が日本の山奥を、水資源目的で買い漁り始めているとのこと。石油の次の資源戦争は水を巡るものになるというのはここ12年叫ばれているけれど、とうとうなりふり構わず外国の資本が上陸してきているらしい。土地所有者には目先の金に負けず、断固として突っぱねて頂きたいものだし、国も積極的に防止策にあたってほしいと思う。将来的に尖閣の比ではない屈辱的な問題が待っているのは必定だ。

JRAの来年のCMに関して発表。テーマは同じくクラブケイバ。個人的には首を捻るが、押し通す手もアリとは思うので特に否定はしない。

タレントは吉高由利子、佐藤健に桐谷健太。なんかよく分からないメンツだが、作品を見てみないことには何も言えないので、こちらも期待しないで待ちたい。史上最悪だった今年より悪くなることはないだろう。

個人的に吉高由利子は「喜多善男~」以来大好きだ。私の隣人の友人が、吉高の幼稚園時代の担任だったとのこと。佐藤健には何も思う所なし。桐谷某は知らなかった。

17日の金曜には、風邪はほぼ全快。久々に府中市街に出て溜めていた用事を済ませる。この分なら週末を乗り切れそうだ。

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2010年12月23日 (木)

13日月曜

とにかくシツコい風邪。朝は調子が良くて治ったかと思っていたら、また夕方には頭痛やくしゃみが戻ってきておかしくなり・・・というようなことをもう10日あまり繰り返している。

仕事だけで気力と体力を使い果たしてしまい、更新意欲があまり湧かずに間が空いてしまいましたが、そろそろ12日以降のことをかいつまんで。

12日の日曜は、酷いのは鼻水くらいだったので、箱ティッシュを携えて東京競馬場へ。詳しくは前回のエントリの通り。

この日はいつものメンバーに加えて馬券生活者・上野誠氏が合流していた。上野氏の声が、というか声だけでなくしゃべり方自体が須田さんとソックリ。どれくらい似ているかというと、松村がやる掛布のマネくらい似ている。松村は似せようとした結果似ているわけだが、上野さんの声はナチュラルに同じなので驚く。分かる人だけにしか通じないネタで申し訳ない。

さすがにこの日は打ち上げを辞退。帰ったら体調が悪化し寝込む。

13日の月曜は、週半に訃報を受けていた、東京スポーツの元レース部長・江原修一郎氏の通夜(東スポ紙面の清水さんの追悼コラムを読まれた方も多いと思う)に向かうはずだったのだが、朝起きたら385分ありさすがに断念。私の担当であるベストセラーズH氏(東スポ在籍時に江原氏が上司であったそうだ)に弔いを託す。

江原さんには、5月の東京スポーツ50周年記念のダービーイベントでお世話になった。私が台本を制作するにあたって、貴重な提言をいただき、イベントの成功は江原氏の尽力抜きには考えられなかった。当時は全く病気など感じさせないほどお元気そうであり、また夏にはH氏と呑んだり、清水さんとはゴルフをしたりといった具合だったのに、秋に入院、そして駆け足で旅立ってしまわれた。短い間ではあったが、縁を持てたことを感謝。心よりご冥福をお祈りする。

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2010年12月16日 (木)

先週の振り返り・その3(12日日曜)

朝起きたら37度1分。いつもなら日曜は1R過ぎくらいには東京競馬場へ行くのだが、この日はさすがに午後イチまで引っ張った。どうしても担当H氏と直接会って話さないといけない件があったので。

予想TVの狙い目、中山9Rのダルニムは好位から大失速。

注目の阪神・エリカ賞は、スローの大凡戦。上がりもそれほど持ち上がらず。

人気を集めたアドマイヤセプターは、確かに位置取りも悪かったが、イレコミや折り合いの難しさもかなり覗かせていた。あの気性では今後は厳しいか。2歳夏の時点、しかもデビュー戦で走りすぎたことから、その歪みも出てきたのかもしれない。しっかり休ませた方がいいかも。

阪神JFはレーヴディソールの独り舞台。だがホエールキャプチャも遜色のない競馬で、抜けた1強という感じはしない。ここに出てこなかった馬にも相当な器がいるし・・・。

また2度の熱発、帰厩予定の延期と中間のトラブル続きで心配されたアヴェンチュラが、あそこまで来ていたことを思えば、この馬も強い・・・・と、次走の立て直しに期待していたら故障とは。役者が一枚欠けたことは誠に残念。

この日の収穫は小倉8R。◎マイネルグート、△セイカカリンバ、▲エーシングレーソロで決まった。1,3着のワイド●千円と、3連複を運よく獲ることができた。2日続けて運に恵まれたものの、10R以降が芳しくなく、さして勝てず。

この日は、さすがに打ち上げを辞退。帰宅したら38度。ひたすら眠る。

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2010年12月16日 (木)

先週の振り返り・その2(12月11日土曜)

土曜の競馬は好調だった。

この日一番の荒れ目と見込んでいた阪神10Rの六甲アイランドSが、ラジオ日本でしゃべっている時刻とちょうどバッティング。口では全く関係ないことをしゃべっていながら、耳では場内の実況が気になって仕方ない。サングレアズールの馬名が聞こえるたびに目がチラチラとターフビジョンを追ってしまう(苦笑)。伸びてくるエーシンビーセルズに来るな来るなと念じつつ、冷静を装ってしゃべるのが大変だった。

同じくここで大爆発した見栄晴氏と、フジテレビで喜びを分かち合う。ブログにも載せてもらった。

この日は中山のメインもベストロケーションとメイビリーヴで勝負し的中。ジョーカプチーノが見立て以上に強くて勝たれてしまい、ベストーメイでの馬連万馬券は逃したが、3連単があれだけつけば十分。昔から体調が悪い日は馬券に勝つという個人的なジンクスがあるが、この日もその通りとなった。

フジテレビに入るあたりまではアドレナリンが出ていて体もさほど辛くはなかったが、予想TVの本番前は、ぜんまいが切れてかなりダルくなっていた。本番中はまたピシッとしたモードになるので乗り切れるが、終わったと同時に酷い頭痛と、微熱特有の倦怠感に襲われる。

帰りは小林氏、たくみ氏と。2人がいてしゃべりながらだったので何とか保った形。

面白かったのは、競馬場へよく足を運ぶ私とたくみ氏は、たまに視聴者から「●●にだけは負けないでください」という言い回しの激励を受けることがあるという話。●●には水上、たくみ、亀谷と大体この3名の名前が入るのだが、2人とも「市丸さんにだけは負けないで」とは一度も言われたことがないということで一致。画面を通しても、市丸さんの愛すべきキャラクターが滲み出ているということ。

そこでたくみ氏から衝撃の話。以前、俳優の柏原崇氏から、「水上にだけは負けるな」と激励されたのだとか。演技者に憎まれるようになるとは、我ながら悪役冥利に尽きるというものだ(苦笑)。競馬予想TVは芸能人レーティングも結構高いようである。

夏目耕四郎氏の新刊「ラップタイム重賞図鑑2011」が発売されます。

アマゾンの予約キャンペーンなど、詳細は夏目氏のHP

http://higenekokeiba.blog44.fc2.com/にて。

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2010年12月16日 (木)

先週の振り返り・その1(6日~11日正午まで)

今しがたアヴェンチュラ骨折の報が入ってきた。春に間に合うかは微妙とのこと。残念至極。(メルマガの回顧原稿では間に合っていませんのでご了承ください)

さて体調も8割方復活したところでブログもペースを戻していきたい。先週の行状。

7日火曜は午後府中市内で私のサイトを運営しているN氏と打ち合わせ。10日までは通常仕事に加えて最強の法則連載やうまレターの原稿締め切り。

今年を象徴する一字が「暑」に決まったとのこと。民間投票で決まったものなので、それはそれで総意ということかもしれないが、個人的に選ぶなら「暴」を推したい。

上半期、下半期共に世間を大きく騒がせた暴力事件があって、閣僚が常に暴言を吐いては撤回するの繰り返し、支持率は暴落、株価も暴落。暴風雨が何度も列島を駆け抜けた。暴徒が中国では暴れ、尖閣でも漁船の暴挙に憂国自衛隊員の暴露・・・・安直に、かつ突発的に悪意が噴出する繰り返し。日本に負のエネルギーが渦巻いた最低の1年だったような気がする。そのエネルギーが暴発しないでフツフツと内へ浸潤しているのが不気味・・・。

体調がおかしくなったのは9日夜。10日金曜は病院へ。インフルエンザではなかったので一安心だが、かなり喉が赤いそうで、抗生物質その他を処方される。

11日土曜は、相当体がダルかったが、熱が全くないので動く上では支障ない。幸い声も枯れていないので、ラジオも問題なかった。

久々の中山競馬場へは12時頃に到着。中間、芝刈りをしていないとのことで、芝は風が吹くとややそよぐくらいには回復していたが、放送席から見下ろすと例年以上に褐色の箇所が目立つ。やはり野芝が早く枯れてしまっていて、洋芝の養生もやや悪く、ムラがあるようだ。その分グリップが利き、馬場も堅そうで、時計は例年よりも少し速いくらいだ。

(告知)

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2010年12月15日 (水)

やっと回復

急性気管支炎のため日曜夜からダウンしていましたが

やっと復活です。

本日の日中締め切りのサイト系原稿ご担当の皆さま、もうしばしお待ちを・・・。

それから都合により、以前お知らせしていた「競馬予想TV」の有馬記念週の出演予定を変更させてもらい、次回の出番は1月4日の金杯スペシャルとなります。この日は20時半からの2時間生放送に放送時刻が変更になりますのでご注意ください。

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2010年12月13日 (月)

KKベストセラーズからのお知らせです

私が連載をしている月刊誌「競馬最強の法則」を発行しているKKベストセラーズからの告知があります。夏目耕四郎さん2冊目の単行本が発売となるとのこと。

ちなみに、夏目氏はJCDで、◎アドマイヤスバルでした。

12月21日発売
単行本「ラップタイム重賞図鑑 2011」
アマゾン予約キャンペーン
※この記事はキャンペーン中TOPに表示されます


ラップタイム図鑑Obi小



夏目耕四郎著「ラップタイム重賞図鑑 2011」を
アマゾンでご購入いただいた方には以下の特典が受けられます。

予約購入はコチラ → http://bit.ly/fqTfsb


●特典
1、12月26日有馬記念デーの予想(有馬記念および厳選レース)を配信します

2、「ラップタイム重賞図鑑 2011」に掲載されているGⅠ22レースの3Dラップ図をカラー(PDF)で配布します


●応募方法
1、「ラップタイム重賞図鑑 2011」を、アマゾンで予約購入してください。

予約購入はコチラ → http://bit.ly/fqTfsb

2、アマゾンで購入したことがわかるように画面キャプチャや写メールおよび注文書のテキストを下記アドレスへお送りください。

※この際、お名前、詳細なご住所などの個人情報は応募される皆様のほうで消してください。

horse.eventskk@gmail.com

3、12月24日までにお申し込みください。以降は無効とさせていただきます(応募者多数の場合は早めに打ち切る場合もあります)。



●ご注意
・携帯では予想配信のみとなります(PCサイトが閲覧できる状態でお申し込みください)
・PDFファイルが読み込めるようにしてください!
・また、ファイルは少し重たいため通信環境などをご確認ください
・予想はメルマガの配信システムを使用いたします。お使いのプロバイダー、または、セキュリティソフトなどでまれにメルマガが届かないことがあります。1回限りのイベントのため、不備がありましてもご容赦いただきますようお願い申し上げます。

yahooやgooメールなど、一部のフリーアドレスでは迷惑メールに配信されることもあるようです。

・画像に関しても皆様のPC環境、ソフト環境で閲覧できない場合もあります。こちらも不備がありましてもご容赦いただきますようお願い申し上げます。

・また、このイベントに関するお問い合わせにつきましては、horse.eventskk@gmail.comのみで受け付けております。発売元のKKベストセラーズ、アマゾンにはお問い合わせできません。

・お問い合わせに関しては返信に1~2日掛かる場合があります。

・メールアドレスはイベント終了後、2週間以内に削除いたします。また、このキャンペーン以外に使用することはありません。

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2010年12月 9日 (木)

では5日の競馬も勢いで

珍しく1日に2回分更新します。でも風邪をひいてしまいまして、体が痛いです。本当は先に書かなければいけないというか、書いた方がいい原稿があるのですが。

日曜は1R後から東京競馬場。いつものメンバーに加え、ベテランライターT氏、そして半年ぶりに映画監督Y氏が参加。一時体調を崩されていたそうだが、元気そうでひと安心。

しかしこの日は当方の馬券が不調。小倉がなければエライことになっていた?悔しかったのは小倉8R。ズブズブになると見たのは正解だったのだが、マヤノカピオラニとハイフィールドの2頭軸マルチ。ボックスにしていたら・・・・とはいわないが、せめて馬連をボックスにしてれば・・・。

小倉10Rは印の順通りに決まり会心。これを予想TVの狙い目にすれば良かったか・・・。実際に狙い目としたターコイズは、ギンザボナンザで相当自信があったのだが、あんなに負けるとは・・・・信じられない。

JCダートは、こういう展開もあるよなあという結果。人気薄3着のアドマイヤスバルが最もキモとなっており、あの複勝に突っ込んでいた夏目氏はお見事。プロの予想家としては、勝ったトランセンドに◎を打つのではなく、12番人気3着のアドマイヤスバルに◎を打つのが正しい姿である(と思う)。

それにしても、このGⅠは移設前から提唱しているように、右回りで行っている限りは国際競走としての価値はない。砂の質がどうこういうのは、国ごとの特徴の違いがある方が血は多様化していくし、また日本のダートこそ世界一のオールウェザーという見解はすでに世界的に認められつつあるのでこのままでいいと思うが、右回りで行う理由はどこにもない。東京か中京に移すかしないと。

阪神に持ってきたいきさつや、他場に移すことが実現しない理由などもチラとは聞いているが、真偽はともかく、もしそれが本当なら嘆かわしい限りである。

しかもJCダートの売り上げはなんと前年比84%、入場人員は77%という大惨敗。存続の意義を問われる。それに引き換え、土曜の中山ステイヤーズSが、この日の売り上げの前年比89%に比べ、99.7%だったのは大健闘と言える。長距離戦は馬券が売れないなんていうことは戯言だし、メンバーが揃えば馬券が売れることをJC同様証明した形。

今年は最終レース前に、東京競馬場内で有馬記念のファン投票を済ませる。もう40年続けていることなので、1回でも欠かすと気持ちが悪い。レースが締まるように、逃げ先行馬へ意識的に投票した。それでどうなるというものでもないけれど、気持ちですよ気持ち。

そして本日(9日)、最終結果が発表された。投票上位から、出走意思を示している馬を16頭数えていくと、

ブエナビスタ、ローズキングダム、ドリームジャーニー、ヴィクトワールピサ、オウケンブルースリ、ペルーサ、エイシンフラッシュ、レッドディザイア、アーネストリー、メイショウベルーガ、シンゲン、フォゲッタブル、ネヴァブション、ルーラーシップ、トーセンジョーダン、ジャミールとなる。

特にルーラー以下の3頭は脇役としてかなり味があり、個人的にはぜひ出てきてほしいところ。このメンバーが揃えばまさに年のフィナーレを飾るにふさわしい(ナカヤマフェスタの故障が残念ですが)。アーネストリーとシンゲンが出てきそうなので、ペースもある程度締まるはず。とにかくどの馬も無事でと祈るばかり。

リンクしてあるニフティのコラム「これだけは言わせて」に、JC当日の最終レースを巡るごたごたについて書きました。何人かの人に「絶対これを取り上げてください!」と頼まれた嘆かわしい件。よければご一読を。

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2010年12月 9日 (木)

12月4日の競馬

4日の土曜は、ラジオ日本の解説が休み。中山には行かず東京でメインまで観戦してからフジテレビというスケジュール。土曜に現地に行っていた血統競馬青年Y氏によると、芝が短くて枯れている個所が目立つとか。連続開催の1週目は長めに設定して路盤を守ってくるのが常なのだが、野芝の枯れ方が進んでいて洋芝が育っていないということか。比較的暖かい秋だったので、2か月の間に洋芝が伸びていると思ったのだが。

こうなると今年から採用したエクイターフのおかげで、見かけは枯れていても堅くて時計の出る馬場になりそうだし、また内がなかなか荒れない上に、少し荒れてきたら砂を撒くという措置を取ってくるのではないだろうかか。おそらくまた、インを通ったもの勝ちの「こすからい競馬」になりそうだ。

内が荒れて馬券も荒れていた、かつての師走競馬よ今いずこ。

さて土曜の東京競馬は、思っていた以上に人がいて驚いた。開催中の土曜と大して変わらない。中山も人は入っていたとのこと。

個人的な勝負は葉牡丹のアッパーイーストだったが、スタート後に躓いて後方に下がり、ずっと外を回らされて万事休す。阪神8Rの3連単を少しまとめ買いして増えた分がキレイに溶ける(涙)。

ステイヤーズSはあの組み合わせであんなに付くとは。最近は「なぜこの組み合わせでこれしか付かないのか」というケースばかりで、こういう思いをすることは滅多にないだけに嬉しさ倍増。

フォゲッタブルのデムーロは、もしかしたらもしかすると、周回を勘違いしていたのではないか?1周目の3角から直線入り口までの動き方がどうもオカシイ。かつて橋本騎手の「もう1周あるのを忘れていた疑惑」があったけれど、あれに近いような感じがした。しかも2周目の同じ位置でまた動くというかなり粗い(荒いというよりも)騎乗をしたことにもビックリ。あれで0秒5差5着、この馬長距離なら本当に強い。

中山最終は本命ヒットジャポットで会心だった。レース時刻には電車の中にいて聞けなかったので、新宿駅のラーメン屋の中で携帯を開けて結果を知り、一人ニンマリ。ただ阪神最終が全くかすらず。

フジテレビに入って、ステイヤーズについて同じ考えでレースを見ていた人がいて、少し盛り上がる。

JCダート、シルクメビウスは最悪の枠に入った。木曜の枠発表なら、もっといろいろな所でそうした見解を書けるのだけど。全レースが無理なら、せめて重賞くらいは木曜の枠順発表にしてほしい。こんなことはすぐにできるし、デメリットは何もないはずだ。

本命は反対に大外枠に入ったオーロマイスター。陣営は枠について泣いていたようだが、意外と外枠の方が好走する確率が高い馬なので、結局◎にしてしまった。

帰りは夏目氏と。

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2010年12月 7日 (火)

書き忘れていたこと

◆ 競馬芸人のアメトークは14%近い数字を取ったそうだ。いつもあの番組がどれくらい数字を取っているのかは知らないけれど、同日のゴールデンが軒並み12から13%だから。23時台の14%は破格。あの番組の固定層がそれくらいいるという可能性は確かに大きいけれど、少なくとも1000万人はいる?競馬ファンは、競馬の番組やってたら確実に見るのだから、グリーンチャンネルでは足枷が多くてできない内容の番組を、地上波でぜひ企画していただきたい。(ただ競馬をスポーツ中継以外の枠で、しかも地上波で扱うためには、射幸心を煽らないという下らない民放の番組考査基準を潜り抜けないといけないのだけど)

 

ただ1つだけ、あの番組で残念だったのは、杉本アナの声がゴールで詰まってしまったことをネタとして出したエリモジョージが勝った天皇賞の時に、ロングホークの馬名がずっとロングホープと字幕表記されていたこと。さすがに昭和50年の春天をリアルタイムで知ってる人がスタッフにはいなかったか・・・。

  降着騒動で書き忘れていたけれど、ジャパンC当日は、某所で今年最初の競関係の忘年会。大先輩の記者の方々からは興味深いお話が聞けたし、皆それぞれの立場から現状からの回復へ強い意志をお持ちであることが改めて確認できた。

  個人的に嬉しかったのは、久しぶりにお会いしたある方から「原稿を見ている人は見ているし、ラジオを聞いている人は聞いているから、現状にめげず頑張ってほしい」と励ましを頂戴したこと。肝に銘じたい。

 

あとは、春の東スポ主催のダービーイベント以来の再会となった、東大教養学部教授の本村凌二先生と腰を据えてお話できたこと。すでに馬事文化賞も受賞されている方だが、馬と人の歴史から始まって、今の日本競馬の問題点まで広く語れて、さらに30年ほぼ連続でキングジョージや凱旋門を現地で見ているという体験までされている競馬界の財産のような方を、JRAが馬事文化賞を授けたことだけで顧みていないのは大きな損失である。まだ58歳、馬券もガンガン買っておられるし、ファン目線の意見もお持ちである。

競馬を知らないくせに、知名度や肩書で選ばれ、のさばっている大企業の会長やらタレント弁護士やらの運営審議委員には即刻お辞め頂いて、こういう方こそ入ってほしいものである。

 

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2010年12月 3日 (金)

競馬芸人よかったです

アメトークで競馬芸人をやればいいのにと前に書いたことがあるけれど、突然にしてようやく実現。ブログを見ていた人から「本当にやったので驚いた」とか「何か働きかけしたんですか」などとメールをもらったが、私にそんな実行力も権力もない(笑)。どうやら蛍原さんが前から仕掛けていたらしい。

さすがプロの作家がキッチリ構成しているだけあって、無駄のない、それでいて初心者も年季の入ったファンも楽しめる内容だったと思う。

特に貢献度大だったのは初心者代表という立場で聞き役に回った宮迫の受け。あの受けとリアクションがあったから視聴者がついていけた。一流タレントの力量はやはり大きいもんだ。

トータルで見て改めて感じたのは、競馬ファンが力を込めて語りがちな競馬のドラマ性という要素は、競馬を知らない人には伝えにくいということ。その分、映像部分を面白レースや奇跡の追い込み、誰も目をつけなかったファンファーレといった切り口に徹したのは(エリモハリアーは視覚のインパクトがない分、おそらく初心者には分かりにくかったろうけど)正解だったと思う。

あと、競馬はビギナーにとって、マージャン同様覚えなければいけないこと、知っておいた方がいいことが多くて敷居が高いということもよく分かる。その意味で、競馬のシステムより新聞の見方から入ったのもスムーズだった。

ある方から先日、「私たちは競馬に当たり前に接しすぎてきて、他の人に対しその楽しさを純粋に伝えることを忘れていたのではないか」という趣旨のメールをいただいたのだが、その矢先の放送だったので、これを機に私もそうした意識を持っていきたいと強く思った次第である。

世間への影響力という意味では、やはり芸能人が積極的に競馬を語ったり、競馬で楽しんだりしている映像を流すのが一番。芸人もいいけれど、例えばTOKIOの松岡とか、香里奈とか(彼女は競馬よりもディープインパクトファンのようだが)が出て競馬を語ってくれると今回以上に効果が出るとは思うが、ただ競馬となるとイメージの問題から企画段階で事務所NGになることが多いんですよ・・・・(競馬専門媒体に載るのは良くても、不特定多数が見る影響力の大きな媒体で競馬を扱わされることに対してはダメ、とかね)

その点、ラジオはユルいので、特にコメントチェックとかもないから、可能性はある。昔、藤井フミヤ兄弟の取材のついでに、私が持っていた競馬新聞を見せて2日後のダービー(ウイニングチケットの年だった)を予想させて、プロモーションと無関係なのにダマテンで電波に乗せてしまったことがある。その予想が当たっていたもんだから、ソコソコ反応もあった。もちろんレコード会社や事務所のお咎めなし。(藤井フミヤは競馬好き。プロモーターからの情報でそれを知っていたので、敢えて新聞を持ち込んだ)

その点、考えてみれば何と言っても事務所の社長がドラゴン~の冠でおなじみの馬主であるAKBが、成人メンバーを中心に積極的に競馬番組と関わったりコメントしたりしているのは歓迎すべきことなのだろう。ただそのファン層がねえ・・・・・。競馬好きになる資質のありそうな人種とは思うけれど、肝腎のお金をAKB本体のことで使い果たしてしまうので馬券購入には繋がらないのが痛い。

何はともあれ、放送業界には競馬好きの人が多いのだから、何とか地上波で、しかも一般枠の中での競馬ネタを企画してほしいものだ。

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2010年12月 2日 (木)

これでひとまずJCについては打ち止め。

もうジャパンCの件については書くのもいかがなものかと思うのだが、その後いろいろな立場から発せられた刺激になる&考えさせられる持論を拝見すると、次々と書きたいことがでてきてしまう(苦笑)。まあさすがにブログでは今回で打ち止めにしますけれど。

まず、降着にすべきかどうかという議論について。「降着にすべきでない」という考えの人の多くがその理由としているのが、「ブエナビスタが圧倒的に強い競馬をして勝ったのだから、降着にすべきではない」というもの。しかし日本の降着ルールが被害馬の被害状況に立脚したものである以上、それは無理だろう。というか、では勝てば何をしてもいいのかということにもなる。今回もし、あれでローズが故障していたらどうなるのか(入線できるできないにかかわらず)。それでも強い勝ち方をしたのだからセーフということになるのだろうか?それはもう競馬ではないと思うのだが。

ヤマニンシュクルの競走生命が絶たれたシーンを思い出してみるといい。ローズが故障しなかったのは運が良かったということ。故障させてないんだから良いというのはさすがに通じないだろう。(ケガさえさせなければセーフではあまりにも汚い)

それに付随して、「今回のローズに勝ちはなかった」という見解も多いが、それはやってみないと分からない。ローズがまずピサに押圧されて1馬身は不利を受けた時に、同時にブエナが一気に出ているのを見ているのだろうか。ピサのローズに対する押圧がなければ、ローズとブエナの間にあの着差はない。しかもピサから受けた被害から立て直したところで今度はブエナからやられた(角田調教師によれば明らかに接触しており、危険極まりない行為で降着は当然とのこと)ことで、武豊はさらに追えなくなっていたわけで、3頭ともまっすぐ走っていたとしたらどんなレースになっていたかは誰にも分からない。

勝ち馬予想ならいいけれど、事実の把握とそこから推測される起きていない事象について検証する場合、思い込みは危険である。今回私は個人的に現行ルールの下では降着やむなしの考えではあるけれど、降着が納得できないという意見にも理解できる点はあると思っている。だがどうにも違和感を覚えるのは、降着反対の人たちの多くが、「一番強い競馬をした馬を降着にしたのは“間違って”いる」という論調で来ていることだ。これには真っ向から異議を唱えたい。明らかに正邪がハッキリしている案件も確かに日本競馬には多いけれど、今回の審議結果については、どちらが正しくてどちらが間違いと決めつけることこそ間違いなのである。「降着が理解できない」と「降着が間違っている」という考えの差は、僅かのようでいて全く非なるものだと思う。

その意味で、一部のメディア、あるいは一部の競馬マスコミに、感情で煽ったような質の低い見解が見られたのは残念でならない。(勘違いしてほしくないのは、降着反対論=質が低いという意味ではないことだ。普通の知性があれば分かりますよね)

個人的には、「ブエナが圧倒的に強かったのだから降着にすべきではない」という意見には、一考の猶予を持たせた上で与しない。あのレースで一番強い競馬をしたのはブエナビスタであることは同感だが、それと結果は別だ。

これとは対照的に傾聴に値する論として読ませていただいたのが、まずNET KEIBAにおける亀谷敬正氏の(今回は亀ちゃんとは書きませんよ)コラムである。権利の問題もあるので引用はしないが、要約すると、前にも私が書いたようにファンに責任を負わせる現行制度はおかしいものであり、払い戻しについては到達順位で行い、公式成績は別に扱う、というもの。(つまり払い戻しは1着ブエナ、2着ローズで行うが、公式成績は1着ローズ、2着ブエナとする)

成績と払い戻しが違うことの違和感や齟齬を呑み込めるなら、これは落とし所としてはどの方面についても収まりがいいのは確かだと思う。もちろんこのやり方にも細かく考えると問題はあるのだろう。だが私の唱える「ブエナ単勝、馬単3連単1着付け馬券の返還」よりもJRAの受ける損失は小さいし(というか損失は実質ゼロ。今回の場合にブエナ頭の馬券を払い戻すことによる損失は莫大である)、いわゆる「トールポピーのオークス裁定=馬セーフ騎手アウト」に比べても、騎手の粗暴な騎乗に対する抑止力が維持されるという点で優れており、検討に値すると思う。

もう1つ、これもNET KEIBAの合田直弘氏のコラム。今回の降着について、実はイギリスでも賛成の声はあり、論調をまとめると降着反対が6割、賛成が4割と意外に支持する声も多いということ。そして英国でも、スミヨンの日ごろの粗暴な騎乗に対する批判が挙がっていることを現実問題として記している(ちなみに合田氏は降着賛否の見解は出していない。一番強い競馬をしたのはブエナビスタだったと記したのみである。あくまで英国の現実の反響を客観的に知らせて下さっており、その点で勉強になる)。

また清水成駿氏のサイト「スーパーセレクション」における和田栄司氏のコラムでは、海外に向けた今回のスミヨンのコメントを訳して掲載なさっており、そこではスミヨンが、今回の2度の内斜行を「ほんの僅かな動き」と考えている事実が紹介されている。またディラントーマスがセーフとなった凱旋門賞の裁決過程を説明し、今回の騎手間の賛否両論は英国式と日本式の違いによる解釈の相違であり、どちらが正しいというものではなく、日本でのレースである以上、日本のルールを通したということだろうと結論付けている。(※確かに日本の厩舎関係者の多くは降着やむなしとしている)

とにかく、私も今回の件ではいろいろ考えさせられたし、また降着制度の改善に向けてこれが契機になればいいと願っている。前にも書いたが、もうブエナを降着にすべきだったかどうかという次元ではなくて、どんなルールにすれば一番筋が通り、不正行為の温床にもならず、各方面の納得度合いが高い(完全に全方位を収めることは不可能)ものになるかを考える段階に来ていると思う。

また、私が常々その競馬観に敬意を抱いている競馬記者、評論家、予想家の方々はみな「ローズがまともなら勝負は際どくなっていた可能性がある」という見解に立っていることには、安堵の念を抱いた。こういう方々がしっかり私見を述べられていることは、ファンのミスリードを防ぐ意味で重要だ。

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2010年12月 1日 (水)

JCの裁定について・その2

サンケイスポーツに中村裁決委員へのインタビュー記事が掲載されていた。

中村氏は、06年に私が裁決に取材した時に対応してくれた方で、取材中の真摯な態度はもちろん、後日個人的にメールを頂いたりして、裁決という仕事の現状の問題点や持論を展開して下さった。高圧的な態度は全くなく、私のような者の発言もちゃんと聞いてくれたし、だからこそ私もいろいろ意見をぶつけられた。

当時はまだ、降着無しの場合はただ「審議しましたが、そのまま確定します」というアナウンスだけだったのだが、加害馬が特定できない場合はその旨を述べるべきだし、アウトの場合だけでなくセーフの場合もちゃんと説明すべきという意見をある程度汲んで下さった。(特に複数の馬のわずかな動きにより・・・という言い回しは、その時に説明のサンプルとして出したものだった)。

ただ、現状そこまでであり、当時話し合った内容含め、説明責任の完遂と審議内容の完全公開に向かって、そこから先に一向に進んでいかないのがなんとも残念だ。裁決にも中村氏みたいな方がいるのなら、その内変わるだろうという望みは常に持ち続けているのだが、いかんせんそういう人ばかりではない(そうでない人の方が力を握っている~裁決に限らず)というのが現実なのだろう。今回の一件を機に、裁決のあり方について、また声が挙がっていくことを望みたい。

ブエナビスタはセーフかアウトか、という次元で終わらせてはいけないのだ。

と言いながら、アウトセーフ次元の問題にズレるのだけれど、マスコミ関係の記事から気になった2件について私見を書いておく。

1つ目。要約すると「スミヨンが回避措置を取っているのだからセーフだ」という声について。

いくら回避行動を取っていても、結果としてああなってしまったらそれはセーフにはならないでしょうね。次元は違うすり替えだが、交通ルールに照らしてみれば分かり易い。

ローズの脚がなければまだ最大限の過怠金で・・・という解釈もあるが、あの差し返しを見たらローズへ対しての影響は大きすぎると判断すべきだし、それが日本の降着制度だ。

それに、左ムチを入れるのが遅すぎる。ローズの横から斜め前に首をこすった時点では右ムチが入っており、あの左ムチはローズの前に出てからのもの。もしかしたら内から外へ出てきたヴィクトワールに対しての意識での左ムチだったのでは?とも見えるくらい遅い。

2つ目。「競馬とは本来戦いなのだから、あんなことでアウトにしていては競馬の魅力を損なう」という声について。

これについては賛成。というか、以前に同じ趣旨の原稿を書いたこともある。ただ今回の場合は度を越している。

例えばダイワメジャーが勝った毎日王冠におけるダンスインザムードへの押圧や、マイネルマックスが勝った朝日杯での佐藤騎手の御法などをアウトにしたら、それは敢闘精神の否定であり、じゃあセパレートコースで競馬やっとけという話にもなると思うが、今回は一歩間違えばローズの落馬、あるいは故障に繋がっていた。

互いに轡を並べている状況で真横からぶつかり合うような攻防、あるいは外から被せて出させないブロックなどは、ある意味互角な立場に立っての技術と言って良いけれど、今回のスミヨンのように斜めに進行方向を薙ぎ払うのは危険極まりない。つまり相手に急ブレーキを踏ませるような行為はダメなのである。(なぜ薙ぎ払ったかというと、もちろん推測だが、スミヨンはあの時点でむしろギュイヨンのピサの方に脅威を感じてローズへの注意が甘くなったからではないかと見ているのだが)

最後に全く関係ない話だが、冷静に何度もレースを見ていてひょい、と思ったこと。「オウケンブルースリは去年のデキで去年のレースをしてたら楽勝だったのになあ(苦笑)」。

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2010年12月 1日 (水)

今月のラジオテレビ

まず、前回のエントリでⅤピサの斜行の押圧対象をブエナビスタと書いてしまいましたが、あれはもちろんローズキングダムの間違いです。訂正しておきました。

それから、私が今回見た範囲内で最も冷静かつ客観的かつ説得力あるレース映像分析をなさっておられた方の記事がこれです。ご一読を。

大西貴久調教厩務員のブログ

http://ameblo.jp/takaoni7130/

とかく感情的に流れがちな記事が散見された中で、これが最も勉強になりました。

◆ それから、私も人のことは言えないほど書き間違いや誤字脱字をしているので(拙著については本当にごめんなさい)、棚に上げての厚顔な物言いであることは断っておきますが、プロの記者たちの書いた記事の中にも「裁決」を「採決」と誤っていたものが多かったことには多少ガッカリ。

それから水上の12月の出演スケジュールです。

◆ ラジオ日本、今週土曜は予め決まっていたスケジュールで、清水成駿さんが御出演のため私はお休みとなります。

12月11日以降年内は通常通り。5回中山は2時半から4時半までの出演です。

正月は変則となるので、またお知らせします。

◆ 競馬予想TVは18日、朝日杯週のみお休みで、あとは出演です。

なお有馬記念週は、15分拡大版となるそうです。それから1月4日の金杯で乾杯スペシャルにも出演します。

とにかく今シーズンはヒドイ成績になっていますが、使っていただけている以上最善を尽くしますので、また見てやってください。

◆ 競馬場やウインズの案内所に置いてある無料の小冊子「うまレター」、最新号ではディープインパクトとハーツクライの初年度成績についてまとめました。よろしければどうぞ。

◆ 競馬最強の法則は12月13日発売です。

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