11月26日・日曜の競馬
日馬富士の引退は残念のひとこと。横審の引退勧告を待たずに自分から辞めたのはせめてものプライドか。小さな体で正々堂々の取り口は好感を持てたのだけど。
問題は貴乃花親方の今後。ここまできたらいっそ「平成の春秋園事件」まで行ってしまえば面白いのに。戦前、協会に反旗を翻した天龍三郎が別の団体を作って、南北朝時代のごとく2つの相撲組織が存在した大騒動があったのだが、それと極めて近い状況ではないだろうか。(でもマスコミってこの騒動で春秋園事件ってなぜか取り上げないよね)
26日は今年の東京ラストデー。好天に恵まれてさすがに人出はかなりの多さ。しかもかなり遠くからも来場されているようで、キャリーバッグを引いている人も珍しくなかった。大阪弁の方にも声をかけていただいた。東京競馬場では珍しい。
例年以上に美しく紅葉した日本庭園を写真に収める来場者の姿も目立った。昨年が小雨の暗いムードの中でのジャパンⅭだったので、一層晴れやかな印象。
この日も到着して内馬場へ。ガパオライスに、またしても長崎角煮饅頭。この秋開催は結局こればかり食べていた。
東京3RにはPOG指名のグラマラスライフが出走したが、好位から全く伸びずに流れ込んだだけ。馬体はとても美しく、コンディションは万全。ただただ力がないだけ。これは時間がかかりそうだ。期間内に1勝できるかどうか。晩成タイプとは思えなかったのだが。
4Rの新馬戦を勝ったリピーリングは、同行者の内の1名が一口馬主。本人ですら勝てると思っていなかったがアッサリの逃げ切り。これだからトレセン情報などは眉唾もの(笑)。たまたま彼はそのあと友人の披露宴が控えていたそうで、なんと正装をしているというこの巡り合わせの良さ。そのまま口取りへと相成った(笑)。
そんなツキのある人も近くにいたのに、こちらは全く風吹かず。渡月橋Sのモズアスコット・マイネルパラディのワイドを少し固めて取ったくらいで、あとは安いのしか当たらない。京阪杯なんてハードル高すぎ。まさかネロが逃げ切るなんて誰が思うか。
ジャパンⅭは予想は完敗も、見ている分にはいいレースだった。パドックが一番よく見えたのはマカヒキ。本命にしたソウルスターリングは、デキそのものはよかったが、懸念されたイレ込みが強くなった。牝馬には使い込むとイライラしてくる馬がいるが、悪い想定の通りになってしまい半分諦めた。やはり3歳牝馬の身にはこのローテはきつかったということ、もちろんある程度考えたのだが、自信の無印にした毎日王冠は消耗度小と判断したので仕方ない。
シュヴァルグランは去年の予想TV内で「道悪前提で本命」と言い張ったので、良馬場で、かつ後半が速くなると想定した今年は本命が打てなかった。それにも増して何より、当週までもつれ込んだ鞍上を巡るゴタゴタで嫌な感じがしたことも大きかった。
しかし考えてみれば京都大賞典週の私のメルマガのレース回顧には、「ラストインパクトが前半やや大逃げ気味になったが、3番手以降はスロー。次の5Fが緩まず、ラスト4Fはずっと11秒台中盤が刻まれた。ここをマクるように外から上がって行ったシュヴァルグランはさすがの脚で、しかもゴール前までまたひと伸びしており、まさに負けてなお強し」と書いて配信したのだから、ここから素直に行くべきであったか・・・・。去年とはローテが違ったし、書いたように京都大賞典での強さは初心者が見ても分かるレベルの強さだったのだから・・・・。まあ配当が低かったのがせめてもの救い。
それにしても佐々木さんの馬主運の凄さといったらない。年末のニコ生、有馬記念特番に出演が決定しているのだが、これでまたかなり盛り上がりそうだ。構成&司会者としては喜ぶべき勝利。
ヴィルシーナがデビューする直前に初めてインタビューする機会があって、その時にチラッと、ヴィルシーナの下がお腹にいて父がハーツクライという話が出た。もちろんそれがシュヴァルグランだったわけだが、意見を求められて「おそらく晩成タイプなので無理に2歳で大きいところを考えない方が」と生意気なコメントをしたのを思い出す。
あながち外れてなくてよかったと、思い出すだけで冷や汗をかく。
キタサンブラックこそ誰が見ても今回の「負けてなお強し」馬。ラストランの次走有馬記念は3歳春以降勝ちのない「3戦目」となるが果たして?とはいえ相手は総合的に見て楽になりそうだ(レイデオロは有馬にはいかないという話も)。シュヴァルグランとの一騎打ちとなるか?
落鉄があったそうだが、地点も分からないし、そもそもそれが影響したかしないかは馬に聞かないと分からない。一口に落鉄といっても、完全に取れてしまったケースでは、取れる瞬間にリズムが崩れるくらいしかデメリットはないだろうし、反対に中途半端な取れ方のままだと走りづらさは相当のものになる。ただ最後レイデオロに交わされたところには一抹の寂しさを禁じえなかった。
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