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2020年5月

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2020年5月29日 (金)

それでもダービーはやってくる

 先にこの週末関係のお知らせを。
◆土曜のラジオ日本は14時半から16時半までを担当します。
◆自分のYouTubeは金曜夕方以降に前編、土曜に後編がアップされる予定です。前編でコントレイル中心にサリオス少し、後編で買いたい人気薄を挙げています。
◆木曜に収録した競馬ラボYouTubeチャンネルのスペシャルコンテンツ「2020ダービー予想バトル」安藤勝己さんと佐々木主浩さんをお迎えしての展望は、今日金曜夜に公開予定です。こちらも前編後編に分かれています。

それから、競馬予想TVの次回の出演が決まりました。6月20日、リモートでの出演となります。この回によほど爆発したら7月4日もありだそうですが、まあ無理なので、今シーズンは欠員が出ない限りこの20日が最後になると思います(考えてみればそもそも4日は今の感染状況のままなら福島在なので、移動が微妙)。各部門が上位者での争いの時期なので、本来ならもう出番はないのですが、1回だけチャンスを頂きました。今シーズンはもともとの予想の出来も悪かったですが、病気でリタイアした時点でダメ押しとなりました。

◆オークスは、結局デアリングタクト1頭だけが強かった。1,2着以外の桜花賞組のレベルがそれほどでもなく、かつ極悪馬場の反動もあって、本来なら別路線組が勝つ年だったのだろうが、デアリングがその上を行ったということ。
ダービーも、1,2着の差は小さかったものの、結局1強となるのだろうか・・・?

もし金曜、土曜も、木曜のような夕立のような雨があれば、馬場は微妙になるかもしれない。またスロー必至であり、高速馬場になったとしても勝ち時計が持ち上がらないかもしれない。構図はすっきりしているのかもしれないが、なんだかモヤモヤした要素がいくつもある今年のダービーだ。

ちょっとニュアンスは違うが、最大のもやもやは、やはりムードだ。例年なら府中の木々の濃い緑の溢れる市街地にひらめくダービーの告知旗が、今年は当然ながらない。なんとも寂しいし、競馬ファン以外は外堀がシーンとしていて、本当にダービーウイークなのかという気がどうしてもしてしまう。治療法の進捗状況や感染状況次第では、一時的に通常の形での開催が復活しても、また無観客に戻るということもあり得るだろう。来年のクラシックの時期は・・・?

毎年書いているが、私の競馬誕生日はダービーデー。生まれて初めて見た競馬がたまたまダービーだったからだ。1971年だから、今年でちょうど50回目、半世紀となる。当てたい。

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2020年5月26日 (火)

5月23,24日の競馬

 今は7月初旬発売新刊のラストスパート。当初はもうひと月前に出す予定だったのだが、コロナ関係の諸問題に加え、実は私が4月中旬から2週間、甲状腺炎でダウンしていたことも遅れた理由。

 このご時世だから、7度台前半の微熱が下がらず、強い倦怠感が出た時は慄然としたが、肺もきれいだし感染症を示す血液数値も正常で、これが何なのか1週間以上判明しなかった。2度目に受診した病院の先生が甲状腺を疑ってくれて、検査したらとんでもない値で犯人確定。もともと持病がある箇所だが、何らかの原因で炎症を起こしたようだ(甲状腺炎は原因諸説ありで不明の病気)。常々服用している薬の分量を増やしたら、症状は嘘のように収まった。夜の動悸、動くとすぐ息が上がり、手足の筋肉がこわばって字が書きづらくなる、無意識に足を動かしたくなる、食欲旺盛で食べているのに体重がどんどん減るなどの症状に、短期間で次々見舞われたが、これらが消えて少しずつ動けるようになったら体力が徐々に戻って、長い距離も歩けるようになった。
 
 そんなわけでラジオ日本も先週23日に現場復帰。1ケ月ぶりとなる。東京競馬場の、東門よりのところだけが通用門と思っていたので、放送エリアまで、かなり遠回りしてしまった。正門に向かって右手に回り込んだところにもあるとは、長年通っていて露知らず。パドック横を通る時は警備員に「なるべくスタンドの下を通ってください」と言われたが、これはパドックの中継映像に、私服の人間が歩いている姿が映るのを極力避けたいということなのだろう。クレームをつけてくる人間もいるのだろうし、仕方ない。

 担当は14時半から2時間。10,11Rと堅いところは無難に的中、12Rは空振り。まあまあの再始動。今、ラジオ日本ではレース実況担当以外は出演者はマスクをしての放送となっている。特にしゃべりづらいことはなかったけれど、おとといラジコのタイムフリーで聞き返していたら、どうも口を開けていない人のしゃべりのようだった。反省。マスク時は意識的にゆっくり口を開け気味にしないといかん。
 マスク無しでマイクに向かってしゃべった場合、飛沫が付着し、マイクを移動させるために触った人に感染するおそれがある。放送関係は首から上に密着させて使う道具も多いし、当面気を使うことになる。 

 帰りは久々に府中の街中を歩いたが、人出は元に戻っている。高齢者にはマスクを着けない人も少なくない。暑かったし、息も苦しいのだろう。ファストフードは客を入れていて、また喫茶店も入場制限で再開していたが、大型商業施設はまだだし、開けている個人商店にも人影はほとんど見られず。天気もいいし、けやき通りを歩きたいという意志で出ていた人が多かったのではないか。なおドラッグストアも何件か見たが、まだ府中には、市販のマスクは出回ってこない。
 
 帰宅してすぐに、競馬予想TV用にフジテレビと結んでスカイプのテスト。問題なし。おそらく6月に出演ができそうだ。

 24日の競馬。土曜日曜と超高速馬場だったが、オークスだけは中盤が緩んで決着時計は馬場を考えると遅かった。インの離れた3番手にいた◎クラヴァシュドールは絶好の位置、あれで逃げた馬を掴まえに行って自分がバテたのは、距離も長かったのだろうし、馬体も減っていたし、前走の無理の反動もあっただろうし、それぞれが敗因なのだろう。距離がその中で最も大きいように思う。
 ▲デアリングタクトは、いったん出すところがなくて進路を探るシーンはあったが、よく届いたものだ。時計が掛かったことも幸いした。また1頭だけレベルが抜けていて、強力な拮抗する存在がいなかった。秋華賞前に使うのか、ぶっつけか。
 ウイン勢が2,3着、まさに岡田祭りのオークスとなった。

 なお、29日の金曜夜7時から、競馬ラボYouTubeチャンネルにて、ダービー予想トークバトルと称したリモート収録の配信がある。出演はアンカツさんと大魔神佐々木さん。私は司会でリモートを繋ぐ進行役。よろしければご視聴を。

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2020年5月22日 (金)

暫定的終息、疑似終息の間に

「新しい日常を取り戻す」と、よく考えると全く成立してない文言を首相が言ったのは苦笑すれば済む話だが、以前の日常が本当に取り戻せるのかは甚だ不透明。台風と違って、短期間ひたすら我慢すれば通り過ぎるものではない。日本は国民の懸命の努力と犠牲のもとに、ようやく感染者が減っているが、世界規模で見れば昨日(21日)に1日あたりの最多感染者数である10万人を突破した。とにかく、私がいうまでもなくなんと厄介なウイルスであることか。

  その最大の理由は、無症状感染者が、有症状患者と同等の感染力を有しているということ。正常に見える人全てが自分を律し、また他人を警戒しないとならない。そして軽症時期(ここで快癒する人も多いのだが)が、風邪とほとんど見分けがつかないこと。鼻風邪程度は誰でもひくものだが、これが新型コロナなのか見分けがつかない。もしそうだったら、1週間前後で中症(発症者の2割が中症化するとされる)、あるいは重症になる恐れがあるので、これまでの鼻風邪の対応と同じで済ますわけにはいかなくなる。

 さらに、運悪く重症化した場合は、回復しても深刻な後遺症が残る恐れが他の疾患に比べて破格に高い。そして当初言われていたよりも、重症化した場合の死亡率はかなり高いことも分かってきた。インフルエンザを初めとする、他の一般化した感染症と比べることは無意味になっている。

 疫病が人間の生活様式、社会のシステムを変えてきた歴史も、恥ずかしながら私は今回改めて知ることとなった。100年から100数十年のサイクルでこうした災禍が襲ってくるという、大地震にも似た巡り合わせの時代に、たまたま私たちは生まれ合わせたということ。
 あくまで個人的に影響する卑近な部分だけだが、他人との距離の取り方、公共スペースの使用物のあり方(不特定多数の接触する事物)などは、今の季節性インフルくらいの脅威度に落とせない限りは、大きな変貌もやむを得ないと思う(経済面や教育、働き方などはスケールが大きく、また別の話)。そこへいかに早く慣れて、以前の暮らしへのノスタルジーを捨てることができるかだ。

 新型コロナによっていろいろ覆い隠してきた欠点が曝け出されたわけだが、欠点ではなく重要さが浮き彫りになった1つが、地方自治であろう。首長の質やレベルも如実に見えてきた。和歌山、岩手、北海道などの知事は見事な舵切りだったと思う。会見で空虚な、意味実態のないコメントしか言わない、言えない首長とは違い、常に具体的な施策や要求が出ていた。まあ岩手県の達増知事は外務省在籍時、公衆衛生学の権威のジョンズホプキンス大学で高等国際問題研究大学院を修了したという実績があり、むしろ国で陣頭指揮を執って頂きたかったと思うくらいの方だから別格だが。

 今後は各地域の事情を踏まえた経済面での立て直しにおいても、地方首長が国の遅い政策を補完することが望まれる。地方自治の重要性と権限は、今後改めて見直されるべきだし、市民県民府民都民・・・も地方自治へ切実な意識を持つべき。

 さて、国としては、流行がひと息ついたところで迅速に経済対策をすべきで、下らない瑣末な法律を無理やり通そうとする暇はないはずだ。さらに、必ず来る第2波を少しでも小さく抑えるための衛生対策と医療のバックアップ、迅速に感染者を収容、軽症の内に治療できるシステム整備が急務。これを半年以内に進めないと、第2波を止められない。スペイン風邪の時は、第1波の翌年に訪れた第2波の被害の方が大きかったという。
 私のように、人々の生活を守る前線にいるわけでもなく、また第3次産業の大半の方々のような切迫した問題を抱えてもいない人間は、せめて足を引っ張らないよう、自分の身を守り、他人に移さずという努力と警戒を続けるだけである。

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2020年5月20日 (水)

そして開催は続く

自粛によるダメージで、うどんの美々卯チェーンの、東京各店舗が閉店してしまうそうだ。国や都の支援は遅く、間に合わずに倒れていく店が続出。なんとも気の毒だ。
 まだ赤坂・山王下の近辺に美々卯があった頃、駆け出しADだった自分は、何か仕事で成果を出したのであろう(詳細は覚えてないが)、上司に連れていってもらって、うどんすきのコース(?だったような気がする)を御馳走になったことがある。珍しく仕事ぶりが気に入ってもらえての褒美だったはず。美々卯の店名を見て、突然30年以上前のことを思い出した。

 飲食だけでなく、この自粛生活で社会が短期間で大きく変わり、取り返しのつかないことも多々起きている。しかしその中で、自分はと言えば、これが特段いつもと変わらない生活を送れているのだ。なんという幸運。それもこれも、JRAがいろいろな方策を打って、開催を続けてくれているからに尽きる。

 月刊「競馬の天才」の連載では、先日発売になった号、そして来月13日発売の次号で、JRAの取り組みを評価した。その来月号では、通常開催の再開へ向けての見通しも書いてみた。いろいろ考えるに、なかなか厳しい状況しか浮かんでこないのだが・・・。
 繰り返しになるが、経済面で突然困窮させられることもなく、仕事が続けられているということに感謝するしかない。と同時に、コロナに限らず、もし競馬が長く止まることになって、生活が逼迫する事態が訪れた時のために、何をしたらいいのかを考えておく必要もあるだろう。

 自粛生活というけれど、自分はそもそも常々自室に籠って仕事をしているだけなので、生活スタイル自体も大して変わらない。変わったと言えば、生活における衛生面の厳格化。手洗いの仕方や頻度といい、外出時、帰宅時の神経の使い方といい、他人との距離感といい、今後はこれが生活の標準になっていくのだろう。すべてが元には戻らない。

 競馬のこと。土曜、16日は、そこそこ雨は降ったが、やはり東京の芝は、少なくとも時計においてはびくともしない。速い時計が出続けている。京王杯スプリングCは、さすがにダノンスマッシュが逃げるとは思わなかったけれど、スロー必至で楽に前に行けるという読みはそのまま。上がり33秒1では後続はどうにもならない。
 ロードカナロア産駒ワンツースリー。この東京芝の高速馬場でのロードカナロアの適性は、距離問わず改めて卓越していることを実感。高速適性といえば、ここまでの4週、意外だったのは、東京芝でのノヴェリストの台頭だ。日本の牝馬の血と混ざることで、ノヴェリストに眠っていた側面が引き出されているのかもしれない。

 日曜のヴィクトリアMは、乾いて一層時計が出るコンディション。ジャパンⅭと似た馬場で、こうなるとアーモンドアイは崩れようがない。東京の高速馬場で内にバイアスが発生すれば、そこを通れる先行力もあるこの馬は、距離不問でベストパフォーマンスとなる。サウンドキアラもノームコアも相手が悪かっただけ。
 ツイッターで「アーモンドアイを対抗にした自分の予想は卑怯」ということを書いたら、いくつかリアクションを頂戴したのだが、けっこう意味を誤解しているコメントもあったのでひとこと。言葉足らずだったかもしれないが、要するに予想を公開している身として、誰が見て勝てると思うほど能力の抜けている馬を信じ切って本命にするのでもなく、かといって危険と判断するだけのレトリックを駆使するわけでもなく、勝っても負けても面目を保てる位置に置くというのは、潔さがないという意味なのである。これは、普通に買っている方は持たなくていい感覚であって、あくまで印を出している人にだけ分かる感覚ではないだろうか。だからといって、別に反省をしているわけではないのだけれど(苦笑)。

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2020年5月10日 (日)

反省・・・も難しい土日の競馬

 天皇賞はたまたまうまくいったが、これが続かない。2,3週続いてこそ本物だが、今週は酷かった。どこもかしこもまるでダメ。軸は消えるし、来たらヒモがいない。
券種を変えておけばとかいう次元の問題ではなかった。しかも結果が分かった上で予想し直しても、正解にたどり着けないから反省もしづらい。こういう時は展開がファクターの大半を占めた日に多いのだけど、本当にそうなのか?見直す仕事が増えてしまった。
 風が強いとワンターンコースでは特に展開への影響が大きくなり、結果を左右する。ただ予報を見ても風向はともかく風力までは信頼したくないし、特に東京競馬場は多摩川が近く、地形的にもやや低いところにあるので、現場の風向きや強さが予報の通りにならないのは茶飯事だ。この辺は本当に悩ましいところ。

 

 言い訳はこれくらいにしよう。土曜はラジオ日本に電話出演。京都新聞杯の予想をしたが、恥をかくだけの結果に。アドマイヤビルゴに対する判断が真逆になってしまった。自分は、2200はおろか2400でもこなせると判断したのだが、今日の走りを見ると距離に壁があるような気もするし、また、前走でハイパフォーマンスをした反動も少しはあったのかもしれない。
 内容的には、今年はこの組からはダービー連対は難しいだろう。

 

 プリンシパルSのビターエンダーは、ダービー云々より今後に向けての楽しみだろう。ここからダービーはローテーション的に難しい。
広いコースの左回り専用になる可能性もないわけではないが・・・でもオルフェーヴルだから小回りも行けないことはないと思うのだが・・・。

 

 メトロポリタンS、ウラヌスチャームの横山典は本当に見ていてイヤラシイ(むろん誉め言葉)。まさに唯一無二。

 

 NHKマイルCは、前に行く馬にとって楽な強風追い風の逃げ、かつスローで、直線強風向かい風では中団以降の馬は死んでしまう。武豊騎手は、サトノインプレッサの外枠を嘆いていたが、どこの枠でも同じ展開ならダメだっただろう。ひと息入れて、夏以降しっかり立て直し。こんなところでは終わらないはず。
 ツイッターで書いてくれた方がいたが、ディープインパクトから3代続けてのGⅠ馬が出現。それがリアルインパクト産駒によって実現されるとは思っていなかった・・・。。ラウダシオンは確かに展開には恵まれたが、器用さは大きな武器だ。レシステンシアは、ルメールだからあそこまで来られた感じ。輸送や反動を考えれば、この2着は展開云々では測れない価値があるだろう。とりあえず、今日のNHKマイルCはこの他にも今後へいろいろ役立つ内容がいくつも入っているように思う。

 

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2020年5月 7日 (木)

陳謝

前回から長い間が空いてしまいました。読者の皆様申し訳ありません。

空いてしまった理由はいくつかありますが、言い訳させていただくと、

*新著の締め切りがかなりシビアになっていて、そちらを書かずにここを書くというのも道義的に拙かったこと。

*世間が大変なことになっていて、考えることも多く、しかもその大半は悲観的な話だったり騙しごまかしやまやかしへの怒りだったりするわけで、書き出せば大変長くなるし、いちいち検証しないといけないこともあるしとなると、自分がそこまでタフじゃないこと、そういうものを長々見せつけられることも皆様の精神衛生上よくないので、軽いツイッターの方へ逃げました。

競馬関係のことくらいは、これから週1くらいで短めに書いていくようにするよう努めますが、個人的には、社会がもう少し明るくなってこないとなかなか前のような感じでは書けないかな、と。

たとえ新型コロナウイルス禍の終息が見えてきたとしても、その後の社会の在り方、経済状況、教育制度、多くの大事が元のスタイルにそのまま戻るとは思えなくなってきました。競馬の世界も、同じだと思います。馬の生産、購買、そもそも経済低迷に伴う馬券の売り上げ、賞金問題などなど・・。どんな影響が出てくるのか、思いもつかないこともあると思います。

とにかく、今は耐えるだけ。耐えた後に考えて、動くこと。その時のために今は雌伏の時とするしかないですね。

 

 

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