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2021年5月

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2021年5月31日 (月)

ダービーあれこれ

 2021年のダービーが終わり、競馬サークルでは来週から新年のようなものとなる。毎年書くことだが、自分の競馬年齢はダービーで1つ加算。私にとって51回目のダービーは、いつまでも思い出されるような素晴らしいレースとなった。今回はダービーのことを先に。

 去年は無観客だったので、当日仕事の無いマスコミは入れなかったのだが、今年は観客ありで縛りも解け、別件のついでに現地観戦ができた。昔からの不文律だけど、ダービーデーの男性関係者は、カメラや技術系の職種を除いてジャケット・ネクタイ着用、ドレスコードのようなものがある。私ももちろん正装で。ネクタイは以前いただいたダービータイ。

 府中市防災速報がスマホに入ってきた。午後1時半くらいから強い雷雨の可能性があるので備えるように、との通知。控室ではスタッフが頻繁にレーダーで天気をチェックする。空は明るく、雷雲は逸れているように思えたが、少しずつ暗くなり、9Rすぎにはとうとうザッと降り出した。あっという間にダートコースは黒くなり、内馬場は濡れて絶望しかけたが、15分間程度くらいで上がってくれた。10Rむらさき賞の時計はレコード寸前、これなら馬場に影響はないと安堵。ダービーのパドック前には陽射しが戻る。

 土曜もそうだったが、ミスト初体験の馬、特に3歳にはパドックで驚くまではいかなくても、イラついている馬も少なからずいた。イレ込みクセの無い馬にも出ていたので、ミストが原因の1つと推測できる。ダービーのパドックでも同じ光景が見られた。熱中症防止のためには必要な措置だが、何らかの馴致を前もってできないものだろうか。

 時計が出る馬場なら、出した予想のままで行けそう。予想で上位評価した馬たちの姿は、パドックでも文句なしのルックスで安心。
 レースについては皆さんの脳裏に刻み込まれているはずなので今更繰り返すこともないだろう。以下感想をつらつらと。

 残り1000mがなんと57秒0!そしてラスト2F目に10秒8。ラスト6F目が12秒8、5F目に急激に11秒7に上がって、そこからが激流となった。切れも必要だったけれど、高次元のスピードの持続力勝負になった。上位馬に反動が出ないことを願う。

 勝ったシャフリヤールは、直線入って100mくらいは進路探しに手間取るシーン。まっすぐ突き抜けることができなかったが、道中常にエフフォーリアを視界に置いて、前半スローの流れをシッカリ折り合えていたことはロスを押さえる意味で大きかった。最後届いたのはもう運のうち。ひと呼吸でも遅れたら終わりだった。最後はエフフォーリアと内外逆に。
 エフフォーリアは、危惧していた1枠1番があだとなった。やはり外を固められて動きづらいところはあったし、一番伸びるところまで出す上での捌きづらさはあった。それでも若い鞍上がノーミスの手綱、横山武史騎手の才能は満天下にアピールできた。何年もしない内にチャンスはまた訪れるはず。今後もエフフォーリアとのコンビで飛翔してもらいたい。乗せ替えるなどあってはならない。

 結局、共同通信杯でルメールが「ダービー馬になる」と言っていたエフフォーリアが2着、毎日杯で「モンスター」と評したシャフリヤールが勝つということで、ルメールの目利きが現実となった。そのルメールが乗ったサトノレイナスは、思った以上に強かった。恥ずかしながら馬群に沈むと見ていたが、この相手にゴール寸前までは3着あるかという位置に踏ん張ったのは凄い。スタート後バスラットレオンにこすられてスイッチが入ったようで、それでもルメールは向正面に入るまでは何とか中団には控えていたが、馬の行く気が強く任せる競馬をせざるを得なかったようだ。パトロールを見ると、直線に入るまで促すシーンはない。レース後にコメントした通りだろう。
エフフォーリアが最内枠ではなければ、そしてサトノレイナスの外にバスラットレオンがいなければどうなったか・・・だが、競馬においてこの辺のことは言い出したらキリがない。これもまた競馬のうちである。ヨーホーレイクが包まれ通しだったことなどもあり、どの馬もそれぞれ良かったこと、拙かったことを織りなしてのレース展開だ。

 個人的には、今回のように直線を広く使える馬場が望ましい。内だけが良い馬場では固まって、有利不利の差が出すぎる(特に固まることによって生まれる不利)。騎手が馬場を選ぶことができる状態の方が、見ている側としては面白い。
 あとは予想者として、ほぼ正着手を打てたことに安堵。ダービーだけは特別なのだ。共同通信杯の差を逆転可能の内容と見られたのが大きかった。

 ここまでこらえていた雷雨が、帰途、自宅まであと少しというところで突然やってきた。少し濡れたが、感動のほとぼりを冷ますにはちょうど良い。そのままシャワーを浴びて、全く忘れていた西武阪神戦のダイジェスト映像をチェックして別種の興奮。かくしてダービーデーは心地よい疲労感の中に終了。
 
来週からもう次のダービーを目指す新しい戦いが始まるわけで。これからPОGドラフトの準備で忙しい・・・・?本年度大惨敗だっただけに何とかしないと。その他の競馬関係もろもろは次回以降。

 

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2021年5月28日 (金)

よいダービーを!(その他の競馬ネタも)

◆ツイッターにも書いたように、吉田直哉氏が批判したニュージャージーの新しい競馬規定のナンセンスルールには呆れる。ハミ+手綱、アブミ、そしてステッキは、人間と馬とのコミュニケーションツールである。ステッキは馬を虐待するために使っているわけではない。感情論と決めつけが事態を悪化させることは、ここ1,2年世界中で目についている現象だが、これもその1つと言える。

◆少し古い話になってしまうが、月刊サラブレが休刊(モバイルは継続)。もう長いこと仕事はしていないが、かつてはいろいろお世話になった。亀谷氏との対談も何度か、GⅠレビュー、血統企画、それから巻頭エッセイも2回担当して、中でも年末の競馬風景について書いたものは、お褒めの手紙を読者から頂戴し、編集部が転送してくれた思い出もある。

また、2007年夏から半年間、2歳・3歳戦のレビューとそこからの注目馬を連載する企画も担当した。いろいろ勉強させてもらった思い出。
最新情報系の内容にしては、意外と差し替えるような事態はおきなかったが、唯一あったのはダイワカンパニーの件。圧勝した新馬戦を絶賛し、次走へのことをいろいろ書いたら、編集部から「脚に異常が出ているという情報が美浦から入ったから、リタイアする時に備えて原稿書き替えてほしい」という連絡があり、慌てて別ネタ入れたことが。
ちょうどそのころ、別件で取材を兼ねてダイワの大城さん(正一氏)と食事をするチャンスに恵まれて、この件について話を伺ったこともあった。まだ故障の度合いが確定していない時期ではあったけれど、長く掛かりそうとのことで落胆されていた。松山康先生も、何とか走れるかどうか検討していた時期だったが、結局復帰することはなかった。無事だったらどこまでやれたか、ある意味思い出に残る1戦1勝馬。「起こらなかったことも歴史のうち」というのは寺山エッセイで知った言葉だけど、競馬の世界にはそんな幻の名馬がそれぞれのファンの胸の内に残っているもの。メジロエスパーダ、ミナガワビクトリー、ヤマトダマシイ・・・・・。

◆ダービーウィーク、通年なら府中の町はダービーペナントなどで賑やかになるはずなのだが・・・というのは去年も書いた。今年は一応無観客ではないけれど、限定なのでそれほど変わるわけではなく。パンデミックは歴史的には数年終息までかかるものであり、1年では状況はどこまで好転するかと当時思ったが、先が多少見えてきたくらいだ。来年のダービーはどんな状況で迎えることになるか。

前向きに?今年のダービーのことを。金曜正午時点の府中は、意外と晴れておらず、馬場の回復はおそらく遅れ気味になっているだろう。土曜のダートには渋りが残るかもしれない。ただこの後降る見込みはないので、おそらくほど良い良馬場になるはずだ。時計は出るだろうが、超高速カチカチではなく、またタフな芝でもない。

◆とにかく枠が注目を集めている。1枠1番が騒がれ過ぎている気も?馬によってはマイナスに働くこともある。この10年では勝ったのは2回だけだし、キズナの場合は下げて大外へ出すのにかなり時間がかかっており、道中の距離ロスは避けられたが、武豊の腕なくしては届かなかった恐れも。むしろもっと外の方が楽に勝てた可能性すらあったかもしれない。人気薄で2着のウインバリアシオンは大雨極悪馬場でバラけていた。

ただこの2頭とは違い、エフフォーリアは前へ出していける馬だから、その点でのメリットは間違いなくあるのだが、万一スタートをミスしたら、外に強力な逃げ、先行がいる今年の枠並びでは、必要以上に後ろに下げないとならなくなる。出遅れてはならじと騎手の意識が手綱を通して馬に強く伝わると、ミスへつながる恐れが無いわけではない。また上手くスタートを切れたにしても、外からの切れ込みを嫌って必要以上に出してしまうと、最後の伸びに関わる恐れもある。

ちなみに数字遊びとして、芝14頭立て以上で1枠1番を引いた時の横山武騎手の成績を見ると、馬質を無視した表面上の数字では四大場で【0-1-0-21】、東京では【0-1-0―7】。対して札幌、函館、福島、小倉では【6-2-0-13】となっている。
さらにエフフォーリアも、どちらかというと跳びが大きいタイプ。窮屈な競馬になった場合のデメリットは普通より大きいかもしれない。

もう1点今年のダービーでは、有力馬の乗り替わりの多さも気になるところ。YouTubeチャンネルでも話したけれど、前走から乗り替わり馬の優勝は1985年シリウスシンボリが最後。そもそも、第1回から通算しても、乗り替わりの優勝は4回しかなく、そのうち完全にテン乗りは2回で、1954年ゴールデンウエーブが最後だ。

あとはアドマイヤハダルの追い切りが坂路2本になったこと。どうやらデムーロが(指示と違って??)かなり緩い時計にしたことで、もう1本乗り手を替えてやる必要が生じたという話。もともとアタマまでは厳しいとは思っていたものの、馬券対象には必須の馬と思っていたので、少し悩ましいことになってしまった。

いろいろなデータ、ネタ、ニュースを孕んで今年もスタートまでカウントダウンが始まった。皆さまどうぞ良いダービーを。

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2021年5月27日 (木)

5月23日・日曜の競馬

 ダービー枠順決定。エフフォーリア1枠1番。ソダシの時も書いたけど(あれはまだネタの範疇だが)、なんとも偶然とは恐ろしい。ただ、個人的には他馬の枠の並びと、騎手のタイプ、血統のタイプから、これはマイナスとは言わないまでもプラスにもならない気がする。むしろかわいそうなのはサトノレイナスか。個人的にはかなり恵まれないと厳しいと思っているので、1つ逆境が増えたかも。

 五輪開催云々が連日話題沸騰。ずいぶん前にここで書いたことだけど、私は実は今年五輪やってしまえ派なのだ。
ただかなり条件があって、その時も書いたけど、完全無観客で、さらに当時より条件厳しくして海外マスコミ、海外役員は来日禁止。完全に選手のみの来日。かつ来日については個人の意思を尊重。来たくない選手の棄権も世界で認めること。来日したら競技時以外選手村から出ないこと。PCR検査はせめて2日に1回。
ボランティアの徴用もなし。マスコミの個別インタビューはリモートのみ、放送系メディアは動線を選手と完全に分ける。そして記録ハードルを上げて、予選参加者を絞る。パラリンピックは介添えも必要なので、延期して、日本よりも先に安全となる他国で代替開催。金じゃないというのなら、これくらい割り切らないと。本当にアスリートファーストなら。

 今年でないと出られない、あるいはピークの下がる選手のことも配慮しないと。IОC、JОC、スポンサーに稼がせるためではなく、選手の名誉と現役生命を尊重するために行う。

と「ぼくがかんがえたおりんぴっく」を熱くなって書いても仕方ない。先週日曜の競馬。

 東京4Rの直線の事故には思わず声が出た。木幡育也騎手が右からステッキを入れたら、シャークスフィンが驚いて?内へ逃避、ラチを破壊して飛び込んだ。打撲と脳震盪との報道。ただ馬はかわいそうなことになってしまった。安らかに。

 東京9Rは、競馬予想TVで狙い目とした調布特別。◎ルリアンが前夜収録終了後オッズを確認したら1.9倍だったので落胆したが、最終的に3倍台後半と適性オッズに落ち着いてくれた。睨んだ通りキズナ産駒のワンツー、そしてルリアンが勝ち切った。3着には、単勝130倍台のルックスマート(なんでこんなに人気なかったのか分からん)が入ってくれて、233倍を300円分的中。ひと息ついた。
なお次回は6月19日に決まった。狙い目だけはまだベスト3に入れる可能性がわずかに残っているので、予想はともかく、資金配分は重賞2つを軽くして狙い目に全振りするくらいのスタンスでいくか。

 そしてオークス。◎クールキャットがまさかの逃げ。逃げ馬がいないので狙っての逃げだったらしいが・・・。さらにパドックからイライラしていた大外のステラリアが、壁が作れないので掛かり気味に絡んでしまった。名手2人だけになんとか折り合わせて数字上のペースは落ち着いたものの、互いにプレッシャーを掛け合う形。この2頭が外と内からソダシの進路をずっとフタする形になり、さらに内からはいつになく前に出したククナがマーク、ストライプも被せた。徹底マークと予期せぬ展開に合い、それでなくともスタミナ不安のソダシは苦しくなったが、あれで0秒5差8着はやはり強いと思う。

 このゴチャゴチャを下げてやり過ごしたアカイトリノムスメ・ルメール騎手はやはり凄い状況判断。そしてもともと外へ出すことを前半の命題に置いていたようなデムーロは、ユーバーレーベンを上手く導けた。
直線は最もロスを避けていたアカイトリノムスメが抜け出しかかったが、これを外からユーバーレーベンが強襲し、今度は前走のように脚を余さず突き抜けた。ゴールドシップ産駒は本当にこのコースもよく走る。
ただ、昨日水曜に脚部不安の発症が報道され、今日エコーの結果により、屈腱の周囲に炎症があることが発表された。どこに間に合わせるではなく、しっかり治して万全のコンディションで復帰を。大きめの外傷を負ったニーナドレスも、まずは休んで秋に期待。

 3着ハギノピリナ、藤懸騎手大健闘。もう少しで2着だった。上がり最速はタガノパッション。もう少し余裕のローテで臨めていたら・・・。小さなアクシデントはあったようだが、全体的には見応えある良いオークスだった。

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2021年5月26日 (水)

5月22日・土曜の競馬

 昨日(火曜)に、赤入れをした大量のゲラを編集者に渡して、6月20日発売予定の新刊に関する私の作業が終了した。コロナが無かった頃の執筆期間は毎週のように編集者と顔を合わせて、進捗状況の確認やアイデア出しなど、酒を呑みながらしていたことを思えば、何とも孤独な作業となる。メールでやり取りはするものの、執筆が完全に個人作業のように感じられて、充足感は少し軽くなってしまう。

 その前日には、50歳から1年おきに受けていたものの、今回延び延びになっていた、大腸内視鏡検査を自主的に行って何も無し、無事クリア。本当は去年やるはずだったのだけど、上半期はコロナ勃発と自分の甲状腺炎、下半期は胆石手術でできなかったので、前回から3年ぶりとなってしまった。久々でわずかに不安もあったのだが、これで安心。次は秋に、これも1年おきに受けてる胃カメラを撮る予定。
 大腸がんは早期発見なら予後の良いがんだし、ポリープががん化してから大ごとになるまで5年以上かかるほどゆったりした進行がほとんどなので、2,3年に1回チェックしてもらえれば、まず大変なことにはなりにくい。ポリープは内視鏡カメラの機械で取ることができるし。絶食と下剤さえ我慢すれば、鎮静剤を打つので本番はほとんどウトウトしているうちに終わってしまう。

 先週土曜の競馬。日曜からは食事制限がいろいろ掛かるので、昼食は競馬場の近くにある日本亭のイカフライ・エビフライ弁当を買い込み少し豪華に。
 
 新潟8Rの直線競馬、1枠1番モメチョッタがいつの間にか外枠へワープしていたのには驚いた。追い込んでの3着。この枠だったこともあり単勝は270倍とほとんど無視されていた存在。

 東京9RのカーネーションC、前走フローラSの直線で、不利を受けずまともに走れていたら、悪くても3着はあったはずのメイサウザンアワー、雪辱戦。直線で少し手間取ったものの、ねじ伏せてシッカリ勝ち切った。オークスに出ていても印を回したであろう馬。秋華賞が楽しみな1頭。
 
 ラジオ日本の担当は10Rから。放送席はアナウンサーも含めて、放送中もマスク着用。担当者が入れ替わるたびに、スタッフが机やマイクをアルコールで消毒してくれる。
高尾特別は◎プレシオーソが伸び切れず3着、印上位は来たものの、本命が3着では不的中。しかし11RのメイSは◎▲△で決まり、人気どころの割には意外とついてくれて安堵。良い気になっていたら12Rは△△▲でアウト。
 東京メインの直前に不可解な出来事。スタート時間が来ても輪乗りが続く。どうした?とざわつき始めた頃に「発走準備が整わないので遅れております、準備が出来次第スタートします」との珍しいアナウンス。もっと具体的に説明した方がいいのでは?と思う。その後、スタート地点に移動する車の不具合とか噂は流れたが、結局詳細は不明のまま。6分遅れでのスタートだった。それでいて最終は予定通りの時刻だったので、間隔が詰まって何かとバタバタ。

 中京メインの平安Sは、普通ならアメリカンシードが逃げ切っているレースだったが、これを3角過ぎから追いかけて射程に入れたオーヴェルニュが強すぎた。◎△△でかろうじて。

 東京は雨の予報は出ていなかったのだが、10R前から降り出し、傘を持っていなかった当方は焦ったが、最終終了と同時に止んで、府中駅までの移動には全く濡れずに済んだ。(屋根のついてる正門前駅は20数分に1本しかないので使いたくなかった)
 
 お台場へ移動、競馬予想TVを終えて23時半ごろ帰宅、予想原稿などを送って深夜倒れるように就寝。いつも土曜は朝6時頃に起きるので、テレビがあると本当に長い1日となる。なお次回出演は未定。

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2021年5月20日 (木)

5月16日・日曜の競馬

 続いて日曜。心配されていた雨は、午前中に本降りの時間帯もあったが、長くは続かず、午後には薄日が差した。馬場へ与える影響はほとんどなかっただろう。時計の出方にもそれは顕著で、想定通りの高速馬場で争われた。
東京5RではPОG指名馬のクロンターフが勝ってくれたが、今年の集計は悲惨なことに。
 
  あとはヴィクトリアマイルのことを。前半スローで、後半激流のパターン。後方のままでは厳しい展開。4角までに番手はともかく先行勢との物理的距離を詰めておかないと、差すのは無理だった。ラスト4Fでも詰めていなかった馬には出番なし。だから、33秒2とか0とかの上がりを使っても、そこまでの位置が後ろならどうにもならなかった。ルメールはその辺の捌きをまず間違えない。持ったままで前を射程に入れて、追い出すと一気に伸びグランアレグリアが圧勝。まるで去年のアーモンドアイのリプレイを見るようで、グランとそれ以外のようなレースだった。
 
後半のペースアップにより、1分31秒0まで決着タイムは持ち上がった。やはり高速決着の東京マイルは中距離血統という読みまでは正解だったが、2着ランブリングアレーなら同配合のマジックキャッスルの方が前に来るだろうと思って、ランブリングの目は取らず。というか、そもそも軸のデゼルが沈んだのだから話になっていないのだけど。
そのデゼルも2着馬と同じ上がりは使っているが、いかんせん後ろすぎた。2着馬から0秒2差に来るのがやっと。穴で期待したリアアメリアはスタートで大きく出遅れて終わった。挽回の動きはしてくれたが、そこで脚を使い直線は伸びず。

 新潟最終のマハヴィルは思い出したくもない。

 さて今週末の予定。
ラジオ日本は引き続き土曜14時半から最終まで。
 YouTubeチャンネルはオークスで馬場が渋ったら狙いたい3頭を公開。ただ、収録時は日曜の天気がもっとよろしくない予報だった。木曜現在は雨の心配はなさそう。ただ中間はタップリ降っており、先週までと違う馬場であることは間違いない・・・・だろう。 
 
 競馬予想TVは今週も出ますが、オークスでよほどブレイクしないと、GⅠは今シーズン最後となります(ダービーは最初から予定がなく、安田と宝塚記念はタイトル上位の争いバージョン)。
GⅠ以外でも、出られたとしてたぶんあと1回程度となります(七夕賞までがシーズンですが、私は福島開催が始まると出られないので)。

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2021年5月20日 (木)

5月15日・土曜の競馬

今週は、新刊のゲラの赤入れや、月刊連載の締め切り週などで手一杯で、やっと木曜に更新する気になった。手短にまとめて連発で。まず土曜。

 有観客が再開され、いつもの本町寄りの通用門が1R以降は閉ざされるので、東府中寄りの門から入場。メモリアル地下の吉野家で牛丼を買って控室へ。

 不成立が危ぶまれながら、未勝利馬4頭を登録させて?どうにかレース成立に漕ぎつけた、話題の東京7R・1勝クラスの芝2000m戦。こんなに登録が少なかった理由はよく分からないが、エクランドールが出てきたのもその一因か。もちろん無難に勝ち切った。ダービー前日の同級2400mも登録が今から心配になる。去年は9頭いたけれど・・・。

期せずしてこの日のハイライトとなったのは中京で行われた京都ハイジャンプ。引退騎乗となった三津谷騎手が、マーニで完勝。引退レースを重賞で勝った騎手は複数いるけれど、それが初重賞制覇となると前代未聞。大仕事をやってのけた。志願の騎乗だったそうで、任せた鮫島調教師、岡浩二オーナーも立派。競馬は本当に、あまりにもど真ん中のドラマが現実となって、その運命の深淵に触れ、傍観者ながら震える思い。

 中間に鈴木孝調教師が、なかなかウィットに富んだ?コメントをしていたテイエムマジックが、新潟10Rのわらび賞で接戦を制した。先生が危惧していたメンタルは全く問題なく、自在の立ち回りで勝ち切る。

 ラジオは東京10Rの緑風Sから。5番人気カントル本命で、押し切り直前で人気のアイアンバローズが伸びてきて重なってのゴール。願い虚しく鼻差の2着に落ちての馬連、1,3着薄めのワイド。
 メインの京王杯スプリングCは、8番人気◎カイザーミノルで自信があった。3番手から進み、これはという手応えで直線。ラウダシオンには届かずも、2着確保かというところで、まさかのトゥラヴェスーラの追い込みに屈した。直線強い向かい風で、後方にいた馬には厳しい状況だったのだが・・・。無印に割り込まれて何も取れず。12Rは▲〇◎、人気の組み合わせ。ただ縦目は放送で取ってなかった。

 お台場へ移動し、競馬予想TV収録で23時半頃帰宅。

 

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2021年5月13日 (木)

5月9日・日曜の競馬

 単行本を一応書き上げたところで、危惧していた通りページ数がちょっとショート。書き足しに追われている。なんとか月曜までにはあげないと。
 そんな状況でありながら、必要に迫られジーパンを数年ぶりで買いに行った。穴が空いてしまい仕方なく。滅多に買わないだけに、この年になると、人生であと何回ジーパンを買うのかと考えたりする(笑)。

 先週日曜。新潟6Rのボンディングタイムは記録が残っている中では最大の66キロ増。前半2番手も、ズルズル下がって13秒5負けの大タイムオーバー。
 
 東京8Rは2年3ヶ月ぶりのサトノジェネシスが驚きの走り。PОGで1位指名した馬で、ゆりかもめ賞の勝ち方を見て心が躍ったものだが、その後もやもやと休養に入ってしまった。当初は繋靭帯炎という情報が飛び交っていたが、どうやら屈腱炎だったそうだ。それだけにこの高速馬場で、重賞並みの時計で勝ってしまったことは少し心配。反動が出なければ、秋には天皇賞も楽しみになるほどの能力だ。無事と仮定すれば、夏は新潟記念を目標とする歩みで、そこを勝って天皇賞へ進んでほしいものだが・・・。

 新潟大賞典は◎ポタジェが2着。何度も苦しくなりながらも前に食い下がって、最後の最後で2着に上がった。大した根性。△サンレイポケットが内目の空いたところを突いて差し切り。馬連はなんとか11倍。

 NHKマイルCは、◎グレナディアガーズの発汗が目立った。ゲートが開いてからも前進気勢が強すぎて、仕方なしに闘争心を削ぐために外へ出した感じ。前半かなり速い流れの中で、位置が上がってしまった。直線後半で、外を回したロスで脚が上がり、この3着は仕方ない。
 高速対応を危惧して無印にしたシュネルマイスターに勝たれてはどうしようもない。ハイペースで力勝負になった。△ソングラインは桜花賞が無事に走れていればどうだったかという強さ。最後に来て苦しくなりモタレ気味に。ただ、左回りの方が弾けるのかもしれない。
 穴で期待した★リッケンバッカーも差の無い4着。こちらは今後も個性的なマイル差し馬になりそう。
 スタート落馬のバスラットレオンは不運としか言いようがない。競馬にはままあること。その後のダービー出走表明には少し驚いたが。
 
 東京最終は◎★△。これも意外とついてくれた。先週は少し潤う。この調子で。

 北村友騎手のケガは思ったよりも重症であった。診断書には目をそむけたくなる記述が並ぶ。頭が無事だったのは少し安堵だが・・・。歩けるようになるまで時間がかかるとのとことで、さらに復帰となると1年以上を要するそうだ。とにかくまずは騎手以前の日常生活を取り戻せるように。

 今週末の予定。
 競馬予想TV出ます。来週のオークスまでは確定していて、5月はそこで終了です。
 ラジオ日本は土曜14時半から最終まで。
 YouTubeチャンネルは週末公開されます。 

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2021年5月11日 (火)

5月8日・土曜の競馬

関東ではこのところ気温の高い日が増えてきた。敢えて陽射しが強い時間帯に外に出て、速足で散歩し、水分補給をしながら汗を滲ませるということをするように心がけている。今のうちからこれをやっておくと、夏本番になった時の体の対応が楽なのだ。汗をかけるようにしておくこと。この年齢になると、対応が鈍くなるので、こうして馴らしておく。また速足で呼吸を荒げておくと、呼吸器も強化できる。

 金曜は女子医大病院で2ヶ月ぶりの検査。数値安定。系列病院含めての、職員大量退職が先日ニュースとなったが、現経営陣が心を入れ替えることを期待するしかないのか。現場の方たちはみな安心の対応をしてくださる。

 土曜は府中ルシーニュ内のてんやで弁当を仕込んで東京競馬場へ。前日から何をどこで買うかを考えながら眠りにつくのはなんとも楽しい。そのシミュレーション通り。
パドック横を歩いているとシューシューと音がしていて、何かと見やればミストが作動していた。確かに暑いが、この程度で入れるのかと驚く。ただ、前述の話ではないが、まだ身体の準備ができていない内の方が馬も熱中症のリスクは高いのだろう。
 このミスト音、ラジオ日本でこの日、パドックを担当された谷中公一さんが放送で指摘なさっていたのだが、馬の中には気にしてイライラしているものがいたとのこと。今年初のミストに加え、無観客の静寂で余計目立ってしまったのかもしれない。

 東京の芝は上から見ていると、少しボコボコしてきた。例年より傷みが早い気がする。しかしそこが走りにくいわけではない。内から中ほどまで均等にボコついてきた感じ。
 9Rの立夏S、◎〇▲と印順、安いかと思ったが、◎〇の順序に自信があったので、固定の3連単少し固めて行ったら、本線で66倍は望外の喜び、気を良くして放送へ。
 だが10RのメトロポリタンSは◎バレリオが逃げの手に。それ自体はよかったと思うが、パルティアーモにピッタリついてこられて全く息が入らず。これでは直線苦しい。
 11RのプリンシパルSは、◎バジオウ、〇ディオスバリエンテの並び、逆転なしとして馬単推奨が珍しくハマってくれた。23倍は嬉しい。
 しかし最終は、せっかく穴は★オルクリストと推奨し2着に来てくれたのに、勝ったのが▲シゲルタイタン。◎ネヴァタップアウトは消えてしまったが、ただ上位4頭まではどれも勝つ可能性ありと言っておいたので、役に立ててくれたリスナーもいたかもしれない。

 前後するが、プリンシパルSのバジオウは、ダービー云々はさすがに言えないと思うけれど、素材的には秋以降重賞のレベルにはあると思う。
 そして京都新聞杯。ツイッターにも書いたが、ダービーを考えるともう1週繰り上げてもいいような気もするのだが。プリンシパルがここになるのは仕方ないけれど。
 今年の京都新聞杯は友道厩舎の評判馬ワンツー。ただ賞金的には、1,2着逆なら両方ダービー出走の目があったかもしれない。ルペルカーリアは2着では厳しいだろう。
 ルペルカーリアが抜け出したところでササってしまったのは痛恨。勝ったレッドジェネシスの切れは1枚違った。ディープ×ストームキャット、ダービーでも怖い1頭。
本命にしたマカオンドールは、上がり3Fの自信の時計はレッドとほぼ同じだが、脚の使い方は全く異なりジリジリ伸びる形で、レッドの一瞬の加速で突き放されてしまった。

 府中開催で競馬場から直帰できるのは本当に心身共に楽。気候的には最高の時季だ。大國魂神社の横の風の匂いがかなり緑っぽくなってきた。

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2021年5月 6日 (木)

雑記

 久々に競馬以外のことも書いてみる。
 
 ツイッターにはちらっと書いたことがあるが、胆嚢を取ったからかどうかは分からないけれど、体質が変わって?軽めの花粉症確定という体感がある。窓を開けて空気を入れ替えると、たいていくしゃみが連発。こんなことは今までなかった(オフコース風=分かる人だけですみません)。3月あたりのスギ花粉よりも、今時分のヒノキの方に影響を受けているようだ。

 今日は木曜。毎週水、木あたりの朝は、少し緊張感を持って目覚める。現在私の生活では、電車に乗って少し離れた所へ行くのはテレビラジオのある土曜のみ。それ以外はよほど用事が無い限りは、出てもバスで数分の府中市街まで。その遠出する土曜にもしコロナウイルスに罹患したとすると、潜伏期間を踏まえると症状が出るのがその辺の曜日になるからだ。

 ただ、先日新聞で目にした記事によれば、いわゆる通常の風邪のRSウイルスが今になって広がりつつあるとのこと。やや季節外れの朝晩の冷え込みで、気温の日較差が大きいことが要因のようだが、これだけのマスク手洗いの徹底ぶりでも、今更オーソドックスな、子育てしたことがある人にはおなじみのRSウイルスが広がったことに驚く。インフルエンザは防御できているのだが・・・。発熱で検査して陰性となるケースの多くがこのウイルスだそうだ。
RSは発熱、せき、のどの痛みを伴うので、コロナと見分けはつかない。ただ重症化するのは稀で、乳幼児や高齢者の一部に気管支炎や肺炎を起こすことがあるとのこと。

明日は女子医大病院の定期血液検査日。厳重警戒で。

◆コロナウイルスについての報道、日々の感染者数なども大事だけど、詳細に伝えるべきは感染者の年齢層、亡くなった方の年齢層、持病の有無、再感染例の有無、ワクチン接種済みの感染者、そしてなぜか一時期少し伝えられただけに留まっている後遺症の現状など。これらこそ、一般の人が知りたいことだし、また行動抑制効果も得られる情報である。
とにかく政治もメディアも、楽観したい(楽観的な見解を持つ人が増えた方が都合がいい)から事実や現実から目をそらし続け、情報を完全公開したがらない。しかし人間と違いウイルスは忖度してくれないので、彼らの思い通りには操れない。

◆私は個人的に全く興味がないのだけど、東大生を中心としたクイズや細かい知識を問う番組が人気になっている。それについては別に好きでも嫌いでもないのだけど、一時は、以前より知識の優位性が下がっている気がしていただけに意外でもある。
PCが普及する前は、自分で能動的に資料をまず探し、その資料のある場所に移動し、ページを繰りながら調べるという作業が必要だったので、知識を得ること自体のハードルが高く、たくさんの知識を有しているということに大きなアドバンテージがあった。しかし今はPCやスマホで簡単に調べられるので、知っていることの価値は当然昔より下がる。むしろ、知識をどう使うかとか、あるいは発想が豊富に湧く方に比重は移っている。もちろん昔でも、発想や知識の活用は重要ではあったけれど、ここで言いたいのは知識の豊富さだけで対抗するのが難しい時代になっているはずである、ということだ。
それでも、これだけ即答型クイズ番組が人気ということは、知らないことを見つけたらこまめにアクセスしようという心や時間の余裕すら、失われているということなのかもしれない。

◆今週末の予定など。
ラジオ日本は土曜、午後2時半から最終終了まで。ダービー週まではこの時間です。
競馬予想TV、次回は来週、当初予定になかったヴィクトリアM週の出演です。
YouTubeチャンネルは週末にNHKマイルCバージョンがアップされる予定です。5強について序列づけました。

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2021年5月 4日 (火)

天皇賞に思うこと

 土曜の競馬で書き忘れていた。当初は天皇賞週には間に合わないと発表されていた武豊騎手、予定を上回る回復力で先週から騎乗再開。復帰戦とメインレースを勝つという、もう脱帽するしかない役者ぶり。というか肉体の強靭さ。

 で、その武豊騎手がケガで降板し、福永騎手にパートナーを替えたワールドプレミアが天皇賞を勝利。のべ数ではあるが、これで2015年以降、菊花賞馬が天皇賞春を勝つのは6例目となる。場が京都から阪神に移っても、そこは変わらなかった。
 とはいえ、ワールドプレミアが真のステイヤーかというとまたそれは違う気がしている。もちろんそうした馬が生産されていない背景はあるのだが、メジロマックイーンやライスシャワー、マンハッタンカフェといったイメージの馬とは違うタイプ、スタミナもある程度有している長距離寄りの中距離馬がこの10年、勝つレースとなっている。
私は今年の阪神移行で坂適性を重視、パワーに振れるとみたが、そこまで絶対的な要素ではなかった。スピードへの要求度が減少すると判断したのは正解だったが・・・・。ただ、時計がここまで出る硬い馬場でなければ、同じ良馬場でもまた違った結果にはなったかもしれない。
 
 2着ディープボンドは力を出し切れた。もう少し時計が掛かればこちらだったかもしれない。3着カレンブーケドールは、さすがにここでは大敗の可能性の方が高いと見たのだが、この舞台でも自分のキャラを貫いた(?)。勝ちに行ってよく踏ん張っている。重賞を勝つチャンスとしては、札幌記念あたりで早仕掛けしていくのが一番合っているのかもしれない。牝馬でこの距離はさすがに疲労が出ると思うので、しっかり休んでほしい。

 アリストテレスはここで勝ち負けするにはパワーが足らなかった。あとはやはり菊花賞のレースとアメリカJCCで相当疲れが溜まっているのだろう。オーバーホールして秋にまた立ち直った姿を期待したい。

 期待したオセアグレイトは、能力足らずを承知の上の本命なので、結果自体には諦めがつく。出遅れてポツンに切り替えた時点で諦めた。前付け前提の本命でもあり、この位置では無理だ。もし先行出来たら、道中にマクって動いた脚からして掲示板はあったかもしれないが。デキは問題なかったと思う。
 
 さて今年の天皇賞でレース後、別の意味で話題を集めたのは、オーナーのことである。これはもう、庶民感情なのでどうしようもない。私も一庶民であるし、なんとも言えない複雑な感情が湧くのを禁じえなかった。

 しかし、ここには書けないが、ここまでにも多くの連座した関係者の馬が勝っているわけで、いちいち違和を感じていたらやってられないのも事実。しかも、当然のことながら馬は何も知らないのでこれはもう称賛されるべきだし、ある意味損な役回りを引き受けつつ、プロの仕事をしっかりこなして完璧な手綱を見せた福永騎手も同様だ。私見ながら、先週から土曜にかけてはイマイチ精彩を欠いていたように見えたが、このレースは見事のひとこと。
 予想は手心を加えてはいけないので、余分なことは考えず純粋に作業してのワールドプレミア△だった。そして予想TVで公開した馬券の買い目は、あくまで自分のものなので、ワールド抜きの目で、もしワールドが来ても当たる券種を選んでとした。だから3連系は最初から除外した。まあ当たればこんなこと書いてカッコよかったのだけど、大外れだから・・・笑うしかない。

 なお、不正受給問題に対する総合的な見解は、今発売している「月刊・競馬の天才」の巻頭ページの連載コラムに記している。結論から言えば、前にここにも書いたが、某税理士を別にすれば個人的には調教師の責任はとても大きいと考えている。厩務員や騎手、助手などはある意味、被害者の側面もある。詳しくは恐縮だが雑誌を読んでいただきたい。またパワハラ問題(を飛び越えて暴行問題にもなっているが)の木村調教師についても言いたいことはあるが、法廷に挙がっている案件なのでここでは書かない。
とにかくここ半年、笠松や岩手の件も含め、よろしくない話題で競馬がニュースになるのが続いているのは残念。ここからの春競馬は去年の春以降のような、名勝負満載の明るいものであってほしい。

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2021年5月 3日 (月)

5月1日と2日の競馬

今週は週刊競馬ブックが火曜発売なので、月曜はゆったり過ごす・・・わけにはいかない。単行本の締め切りが近づいている。ラスト4分の1近くまで来た。先が見えてメドが立つとサボりたくなる性分で困る。頂上が見えない方が燃えるタイプ。

先週の競馬。月替わりの初日が土曜の開催。この重なりは、何となく気分が良い。
 無観客開催になったため、競馬場内での飲食が不可能となり、昼飯はまた外で仕込んでいくことに。府中駅のさぼてんで弁当を買ってから、大國魂神社の脇道を抜けていく。以前に書いた武蔵国衙跡は緊急事態宣言で見学禁止になっていた。
 今週は通用門を11時前でも開けてあり、スムーズに入場。
 前室に到着してすぐに新潟4R。これには少し縁のあるフミロアが出走。前走は完全に勝ち損ねた競馬、今回は鞍上が積極的に乗ってくれる鮫島克駿騎手に替わってアッサリと逃げ切り完勝。

この日は、雨は予報よりも我慢してくれたが、風が午後からドンドン強くなっていった。放送席正面から吹き込む南南西の強風。資料が飛ばないようにラジオスタッフが文鎮を配ってくれて助かる。公式発表では6mとか7mと言っていたが、とてもそんなものではない。8F実況席の体感は10mはあったと思う。

担当は10R春光Sから。◎〇が馬券にならないのでどうしようもない。メインの青葉賞は、例年の好走タイプが全コケし、2歳から春前半の格付けがそのまま推移して新興勢力をすべて潰した結果。こうなるとダービーは皐月賞上位馬で堅そうな感じがひしひしとしてくる。△▲無ではこちらも形無し。
そして12Rも▲△△で全く良いところがない。敗北感しか残らぬ最悪の結果。
自分の馬券も、自信のあった新潟メインのタマモティータイムが消えてしまう。そして負けまくったがために自粛した阪神メインが★△◎で決まるという、これまた最悪の流れ。
朝の気分はどこへやら、トボトボと府中駅へ向かい京王線からりんかい線を乗り継いでお台場へ。歩行移動中は幸い雨は免れたが、夕方から府中は雷雨だったようだ。ツイッターにも書いたように、私の乗り合わせた電車や新宿駅は人出は少ない。
11時半頃に帰宅、原稿を書いて1時すぎに就寝。

日曜の競馬。予想TVで狙い目とした端午S、ワーズワースで本当に自信があったのだけど、出遅れたわけでもないのに後方からの競馬となり、そのまま何頭か抜いただけ。あんな馬ではない。もしかするとパドックで馬が硬いと評価されていたように、前走で芝の重賞を使ったのが失敗で、その影響が残っていたのか・・・。
新潟メインは、◎アッシェンブッテルでこれも自信ありの鞍、何とか3着死守で3連単とワイド。こっちを狙い目にすればよかったか。そして東京メインは◎アラビアンナイト2着、人気薄の馬連を少額ゲット。勝ったタガノが△どまりだった。天皇賞は別枠で書く。

負けは完全ではないがソコソコ埋まってひと安心も、もろもろ脱力して野球へ移動。阪神のゴールデンルーキー、佐藤輝明はあの拾ったようなスイングが広い甲子園で中団まで飛ぶ満塁ホームラン。信じられないスケールだ。日本人離れした体格=手足の長さ、修正能力と学習能力を持つクレバーさは想像以上。数年後、井上や小幡が出てきて、大山、佐藤、中野らとスタメンを張るシーンを想像するだけでニヤけてしまう。阪神のドラフト戦略転換がやっと実ってきた。

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